ソノマの暮らしブログ

カリフォルニア州ソノマに住んで25年。第二の故郷と決めた美しいワインカントリーで、ワインを追いかけて暮らしています。

レストラン Benu

 

フレンチランドリー(このレストランで食べようと世界からお客さんがやってくる。予約は数ヶ月前にとれればラッキー。もちろん高い)の元シェフ、コレイ・リー(韓国系アメリカ人)がオープンしたレストラン、Benuについに行ってきました。フレンチランドリーと同じようにミシェラン3星です。

 

場所は昔よく行っていたレストランHawthorneで、懐かしい。

入り口のドアを開いてフロアを眺めて、ちょっと驚きました。内装が暗くて、テーブルも椅子も濃いこげ茶色。テーブルクロスをかけてないテーブルは小さめ。イスは学校の木の椅子みたいで、木の長椅子は背もたれが直角、ピローが置いてあったけれど、どちらの椅子も座り心地はあまりよくありません。

サービスのスタッフも大半が黒い服を着てます。

修道院みたい。

余計なものを省いて、料理で勝負ってことなのかも。ゆったりして、さあ、楽しく食べましょうっていう感じじゃなくて、ちょっとタイトな感じ。ニューオリンズから帰ってきたばかりで、南部風の優雅でゆったりした雰囲気とマナーとは反対できびきびしているけれどどこか固いなあと感じました。サンフランシス帰って来たことを再認識。

各料理の量は一口ほどなのですが、17コース出てきます。全部食べたいからとランチも少なくして行きました。韓国の有名ブランド(とサービスの人が教えてくれた)の器に盛られて出てきます。アジア料理のスパイス、味の組み合わせを取り入れた料理です。

相棒が白ワインを選びました。どのワインもすごいマークアップで安くて100ドル。相棒が昔ドイツのワイン雑誌のリースリングコンテストの審査員を頼まれた年に、相棒がベストと投票して、多くの審査員も同意見だったということで、その年の1位になったWittmann に決めました。

このワインを9番目のコースまで楽しんだのですが、各コースとの相性が抜群でした。

赤は1996年のローレルグレンを持参。造った本人は白と同じようにマッチするといいんだけれど、と謙虚。まだ果実味が残っていて、このワインの個性のひとつである墨汁の香りと他のスパイスが溶け合って、いい感じに熟成。各料理とも良くマッチしてました。

各コースの食材の組み合わせと使い方に、天才シェフなのだと納得させられました。どの料理も、素晴らしいのです。相棒といろんなところで食べてますが、二人でこんなに熱心に使っている食材とその味の構成について語り合いながら食べたことはありません。

全部の料理の写真を撮ったのですが、17の写真を載せるのもなんですから、3つほどだけ載せます。

キャビア、ウインターメロン(冬瓜?)チキンクリーム(鳥の肉汁のにごり?)

cavia, winter melon, chicken cream

Whole baby sea bream, iceberg, black trumpet mushroom, aged tangerine

Foir gras xiao long bao

 

一切れの牛肉、beef rib, eggplant, broccoli, ramp,charred scallion、その後のサメのひれのスープ “shark fin soup”, Dungeness crab, jinhua hamcustardは、味を見るだけで、おなかが一杯で食べることが出来なくて悔しかったです。

 

ソムリエはユーン・ハという方でこの方も韓国系アメリカ人。世界に200人以しかいないマスター・ソムリエのタイトルをもっていて、シェフと同様にいろんな賞を受けています。

彼はサンフランシスコの新しい世代のソムリエで、ローレル・グレンの畑を見に行ったこともあるそうで、ピュアなカベルネ・ソーヴィニヨンで料理を包み込む重力があるというように表現していました。

「ローレル・グレンは時代を先駆けしてましたね」と相棒に話してました。これを聞いて新しい世代にとってはローレル・グレンのように過熟味がなくて酸味豊かなカベルネは新しいんだなあと改めて世代を感じました。

この彼がシャーベット(だと思う)shaved milk and honey (割り箸でいただきました)になんと紅茶キノコ(もちろんレストランの自家製)がついていて、美味しいの一言。こんな紅茶キノコなら毎日飲みたい!

  

デザートのcoconut,almond,strawberryに彼がサービスしてくださったのが、スパークリング酒でした。一般的には甘口が多いのですが、これは辛口なのです。甘いなあと感じるデザートが多いこの土地で程よい甘さのデザートに辛口のスパークリング酒。甘いデザートに甘いデザートワインというダブル甘味?じゃなくて、日本のように甘いものにお茶という組み合わせに近くて嬉しくなりました。

 

紅茶キノコに辛口スパークリング酒でしめる、サンフランシスコの優秀な若手ソムリエらしいなあと、嬉しくなってしまいました。

フレンチランドリーでは、1皿を運ぶのに3人組んでやってきます。一人が受け皿を置く。一人が料理が入ったお皿を置く。一人がその一品について説明する。こんな風に記憶してます。それもファインダイニングの経験を豊かにします。

Benuは一人でお料理を運んできて説明もします。最初に感じた厳かさは薄れました。

食べ物について知的刺激を受けながらディナーをするという久しぶりのダイニングでした。

 

*入り口の写真はBenuのサイトのイメージを使わせてもらいました。

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1407 ヒット

ファーメンテーション・バー

私が住むソノマの町から車で1時間ほど北へ行ったところにヒールズバーグという町があります。

昔はソノマのプラザを小さくしたみたいな町だったのですが、ここ10年ほどで、ワイン産業の発展と共に、ビジネスのお客さんとツーリストが増えたせいでしょうか、なかなか面白いところがある町になりました。

そのひとつがSHEDと名づけられたところです。このなかにキッチン用品のコーナー、お花や植物のコーナー、カフェ、コーヒー・バー、そしてファーメンテーション・バーがあります。

私にとって興味深々だったのが、ファーメンテーション・バー。

Fermentation(発酵)させた飲み物が出てくるわけです。

自家製の紅茶キノコとケフィア水、自家製の酢と生のハーブとか、フルーツで作ったSHRUBSと呼ばれる飲み物を造る素からユニークでさっぱりした飲み物を作って出してくれます。

紅茶キノコはずいぶん昔に日本でもブームになったことがありますよね。この辺りではオーガニックのスーパーなどで小瓶で売ってます。ちなみに紅茶キノコは英語でCombchaというようで、最初、この言葉を耳にしたときは、昆布茶のことかと思いました(笑)。

ケフィアはヨーグルトきのことして日本では知られているようですが、乳酸菌と酵母で発酵された発酵乳です。ケフィアを酢に中に入れると結晶と澄んだ液体に分離します。その澄んだ液体を飲み物の作りに使うのです。

とっても親切で全部少しずつ味見させてくれて、それから好きなのを注文できます。私が好きだったのは玄米茶と梅干を紅茶キノコにミックスした飲み物でした。梅干のすっぱすぎない美味しさがコクになっていて、爽やかでした。

ケフィア水とレモンとショウガの飲み物もなかなかです。

この飲み物は良質バクテリアが入っているわけで、健康に良い飲み物ということなんだと思います。

ワインカントリーのファーメンテーション(発酵)バーですから、もちろんワインもあります。

ボトルもリストに載ってますが、WINE BY TAPと呼ばれていますが、生ビールと同じシステムでステンレスの樽に入れられたワインが、生ビールと同じようにハンドルを下げてグラスに注がれます。

フレッシュなワインが飲めるのが特色です。今、トレンドになっているワインが数種あって、このバーの買い付けをする方のセンスが伺えます。

健康飲料だけで帰るはずがない私は、しっかり BY TAPから今話題の酸味が利いたシャルドネと、構成がしっかりとしたシラーをオーダーして、なるほど、うんうんとワインを楽しみました。

ワインにマッチする料理がメニューに載っていて、一皿オーダーしても二人で十分に楽しめるボリュームでした。

甘くないさっぱりした自家製のイチゴのアイスクリームがサービスでさりげなく出されて楽しさ倍増。

こういうバーは、アメリカでここだけかもしれないとのことです。

この町には、フライイング・ゴート(豆の選択からローストまでこのカフェでしてます)というとっても美味しいコーヒーを出すカフェがあるので、そこでカプチーノを飲んで幸せ気分で帰途。

 

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1720 ヒット

母の日と野球

相棒はサンフランシスコジャイアンツのシーズンチケットを友人3人でシェアーしています。それでも球場に通うには結構な回数です。

ちょうど母の日のチケットを持っていました。母親(彼のじゃなくて娘の)の私を置いて野球を見に行くわけにも行かず、相棒も考えたのでしょう。

「母の日は娘と二人で野球を見に行くのはどうかな?」と提案。私と娘は大賛成。なんせ彼が球場まで送り迎えしてくれるのだから、娘にとってもいうことなしなわけです。

球場近くのカフェの前でおろしてくれて、「ここのサンドイッチが美味しいからここで食べていけば」と親切。

娘は定番どおり球場でホットドッグとビールと思ったようですが、私がサンドイッチがいいというのに賛成してくれて、まずは二人でサンドイッチを食べました。娘の父親はジムに行って、それから友人に会うからと、いそいそと消えました。

この日の相手チームはマリナーズ。イチローがプレーしてました。イチローはアメリカの野球界でもとても尊敬されていて、球場に行くまでの間、ラジオでスポーツトークショーを聞いていたのですが、「イチローは究極の野球人」だと話してました。

そして41歳のイチローがいつまでプレーするかわからないというのです。そんなイチローをこの日は凡打とフォアボールで一塁へ出ただけと不振でしたが、ちゃんと見てきました。

ジャイアンツに今年からやってきたのが青木選手。外野で左を守っていて、一番打者です。イチローとは反対にこの日の青木選手は攻撃に守備にと大活躍。

母の日に初めて野球を見に行ったのですが、私たちの隣の席にお母さんと息子が来てました。息子さんがホットチョコレートを席で買ってたので、娘も買うことにして注文(ビールを飲んだ後です)したら、隣の背が高くて素敵な(サングラスをかけてたので瞳が見られず残念)息子さんが、「彼女の分も僕が払うから」と、なんと隣に座っていた娘にも買ってくれました。野球大好き風なお母さんは、大きな声で応援。息子さんは笑ってました。素敵な光景でした。

母の日に家族連れで野球を見に来てる人たちが結構多くて、野球選手たちがテレビの画像から「母の日おめでとう!」っていってくれるし、楽しい母の日ムードいっぱい。

9回裏2アウトで、ジャイアンツがさよなら勝ち。上機嫌で球場を出ると、もう一組の背の高いお母さんと背の高い息子さんも、仲むつましく歩いてました。

母の日に息子と野球、私は娘と野球。幸せでした。

ショートの後ろに見えるのが青木選手。

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1493 ヒット