ソノマの暮らしブログ

カリフォルニア州ソノマに住んで25年。第二の故郷と決めた美しいワインカントリーで、ワインを追いかけて暮らしています。

ソムリエナイフ

私が見つけた小物です。
フランスのシャトー、クロ・ラ・クタール(Clos La Coutale)の醸造家でありオーナーであるフィリッペ・ベルナード氏は旧態依然としたソムリエナイフを見て、効率のいいソムリエナイフを作ろうと決心しました。新しいコンセプトで開発したのが、このソムリエナイフです。

従来のソムリエナイフはコルクにらせん状の部分を差し込んで、引っ張りあげてコルクを抜くという方法でした。それを逆に下に押す作業でコルクを抜くソムリエナイフを発案しました。このほうが力をかけずに簡単にコルクを抜くことが出来ます。恥ずかしい話ですが、手の力が弱い私は古いスタイルのソムリエナイフを使っていたときはボトルを太腿の間に挟んで腰を低くしてソムリエナイフをよいしょと引っ張りあげていたものです。

さら同氏はボトルのネックに引っ掛ける箇所を、従来の1箇所から2箇所に改良しました。2箇所だとコルクを引く段階でアジャストできるので、ボトルのオープンがさらに容易になりました。

このアイデアを実現した年に同氏はジュネーブ・インターナショナル発明フェアーでゴールドメダルをもらっています。

現在、このコンセプトを利用したソムリエナイフが他の会社からも出ていますが、発明の親、オリジナルは同氏です。

またInnovationとネーミングしたオリジナルから改良をした3代目に当たるソムリエナイフは、キャップシールを切る箇所(ナイフ)を引っ込めて、他のソムリエナイフだと持ち替えて改めてらせんじょうの箇所をコルクに差し入れて、柄の部分を下の押すという手順ですが、Innovationは持ち替えることなく、そのままボトルをオープンする作業に入れます。なんでもないことのようですが、改めてこのソムリエナイフを使ってみると、なるほど便利だなあと感じました。

アメリカではソノマに住む知人のフェデリクが同氏と友人であることから唯一の代理店となっています。まだ日本には入っていません。

このソムリエナイフに関心のある方はこのメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。へ連絡してください。また英語が今一不安という方は、お問い合わせメールにてご連絡くだされば訳して彼女にお伝えします。

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感謝祭

感謝祭が終わって、ホリデーシーズンに突入。家々の電飾が目を楽しませてくれる季節。
寒かったり、真夏のように暑くなったり、まるで心ここにあらずの女性(差別かしら?)の心のような天気。感謝祭は幸運にもとっても良い天気だった。
今年も親友の家で家族同様の13人が集まって会食。ランスが焼いたターキーは、格別に美味しく焼けていた。赤ちゃんのときから参加している娘は成人に、そしてランスの弟の2人の子供は高校生。時がめまぐるしく過ぎていくことを感じながら、今年も健康で美味しいワインと美味しい食事、楽しいひとときを大切な仲間たちと過ごせたことに感謝。
この日に飲んだワインのひとつにローヌの赤ワインがあった。残念なことに少し異臭がした。醸造家である相棒が1セントをグラスに入れたら、臭いが消えた。1セントは銅から作られているので、ワインの臭いを消す作用をしたのだ。衛生上、えーっと思うかもしれないけれど、今までにこういう場面が数回あったけれど、病気になったことはまだない。
ワインに(化学名を忘却)この臭いが生じた際には銅を使うとのこと。

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2010年カレラのハーベストパーティ

カレラのハーヴェスト・パーティ

モントレーのパシフィック・グローブにあるレストラン「トロピカル・フィッシュ」でハーヴェスト・パーティを開くからいらっしゃいとカレラのジャシュ・ジェンセン氏からお招きの電話があった。

モントレーへ行くのは数年ぶり。相棒と二人でいそいそと出かけた。

ジャシュは漫画ソムリエとテレビのバリバリという番組で彼のワインが取り上げられて以来、日本では超有名。

このパーティには約50人ほどが出席していた。地元の有志とかお金持ちのカレラワインのファンとかがゲストとして招かれると、まず思うだろう(ナパのイベントをベースに考えると)。でも彼は大型バス一台を借り切ってカレラの畑の作業をしている人、セラーの人全員を招いているのだ。ブドウ畑の手入れをしている人に聞くとアメリカ人もメキシコ人も、大体20年働いているといっていた。ジャシュの人柄が良く出ている。但し、「彼の栽培の基本哲学をきちんと理解してそれに従わなければいけないのよね」といったら、即「そのとおり!」と向かいに座っていた栽培担当の男性が言ってうなづいた。働いている人たちはジョシュを慕っているのがわかる。それがワインに反映されてるのかも。

たくさん飲んだワインの中で記憶に残っているワインは:

1995年マウント・ハーラン、シャルドネ(マグナム)

口当たりがシルキーでエレガント、バランスのとてもいいワイン。まだフルーティで若々しいのが印象的だった。

2000年ドメーヌ・デュジャック、ジュブレ・シャンベルタンは口当たりが軽やかで、ほんのりと湿った森の落ち葉の香りがした。

1996年リード(マグナム)味わいがびっしり詰まっていてコクがある。程よいボディ。「普通はリードはソフトなのだけれど、この年はマッチョだ」とジャシュ。

2008年ハンゼルシャルドネ

きりっとした酸、フルティなシャルドネ。相棒は「ハンゼルらしい個性が失われている」とちょっと失望。

2005年スポッツウッド

黒系フルーツにカシス、口当たりがまろやかになっていてバランスがいい。一言「美味しい!」

料理も美味しかったのだけれど、おしゃべりとワインに関心を払いすぎて、お料理についてはその味を記憶していない。

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