ソノマの暮らしブログ

カリフォルニア州ソノマに住んで25年。第二の故郷と決めた美しいワインカントリーで、ワインを追いかけて暮らしています。

社会的入院

グアテマラ帰って3日後、母の三回忌と98歳の父に会うために北海道江別の実家へ帰りました。

零下何度という雪で真っ白な実家から、数日前にソノマに戻りました。裏庭の真っ白いスモモの花とピンクのかわいらしい桃の花が迎えてくれました。毎日21度前後というお天気のよさです。

でも私は悲しい気持ちで暮らしています。何も知らされずに実家へ帰ったら、弟が話があるというのです。

33日に今の特別老人ホームから出なければならない。でも行くところがないというのです。

父は「98歳になっていくところがないなんて、情けない。長く生きてもいいことはない」と涙を拭くのを見て、そのとおりで慰めの言葉も出ませんでした。

どうして、こんなことになってしまったのか。

父はややこしいシステムの狭間で落ちこぼれてしまいました。有料老人ホームはどこもあまり空きがありません。探すのが大変なのにもかかわらず、弟夫婦、ケアマネージャー、ホームのマネージャーの三者が、お互いに誰かが手はずを整えているはずだと思い込んでいました。

父が落ち着いた先はいわゆる療養型病床をもつ病院です。社会的入院というそうですが、医療、看護はほとんど必要がないのに、入院するということです。福祉施設の肩代わりを病院がしているのは日本だけだとか。

父は病気でもないのに、なぜ病院なのか、行きたくないと主張したそうです。当然です。98歳という年齢から来る多少の勘違いはありますが、意識はかなりはっきりしています。そんな父が不憫でなりません。

自宅介護も考えましたが、弟との関係、父の衰弱度等から、断念しました。

遠くに住んでいるために、どうにもしてあげられない歯がゆさで、数日間、夢にうなされました。

こういう悩みは、私だけではなく、多くの方たちが面しているのだろうと思います。

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グアテマラの旅

10日間、グアテマラへ行ってました。

中央アメリカにある小さな国です。コーヒー好きの方はグアテマラコーヒーを知っているかなと思います。

わずか1%の裕福層と腐敗した政府が国を支配していて、貧富の差が激しい国です。

マヤ族は20ほどの部族によって言葉が違ってマヤ語ではコミュニケーションが出来ないという複雑な国。スペイン領土だったことからスペイン語が共通語。建物、教会にその面影が残っています。

お金持ちのアメリカ人の知人、アンはグアテマラのアンティグアという瀟洒な小さな町にスペイン語を習いに行って、すっかり気に入って家(サンフランシスコとソノマにも家があります)を購入。1年のうちに数ヶ月ここで暮らしています。アンの豪邸に招かれて、この国を訪れました。

週に数日オープンされる市場へ行くと、様々な野菜、トロピカルフルーツ、肉、魚がたくさん並んでいます。貧しくとも食材が豊富なんだなあ、このあたりがキューバとは違うなあと感じたのですが、もしかしたら、このマーケットではお金持ちが買うのかもしれません。

いろんな種類のとうもろこしが売られてました。主食として貧困層はとうもろこしをたくさん食べているのだと思います。

インターネットが使えるようになった1997年から、アンティグアの町は大きな変化を遂げ始めたとのことでした。若者たちは一生懸命働いていました。

いろいろと案内してくれたデニスは、世界から最も貧しい国のひとつとして報道されることに心を痛めていました。

カラフルな織物、きれいに咲き誇っている熱帯植物、フレンドリーな人々が行きかうアンティグアの町はツーリストと結婚式(素敵な結婚式が日本やアメリカの比べるとずっと安い)人気を得始めています。

誰もが幸せに暮らせる国になる日を願って帰途に着きました。

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オリーブオイルの量り売り

 

我が家から車で15分ほどのところにオリーブ・プレスというオリーブオイルを作って売っている店があります。

地元の住民は瓶を持参で行くと、フレッシュなオリーブオイルを割引きして売ってくれます。この日は4種類が売られていました。

 

先月CBSの「60 Minutes」という社会派の番組でイタリアのマフィアがオリーブオイル販売に深く関わっているという内容の番組が放映されました。その中でオリーブオイルの質について、ちょっと気になりました。

イタリアのエキストラ・ヴァージンオイルに北アフリカのオリーブオイルを混ぜている。

ヒマワリ油やカノーラ油を加えたりしている。

緑色を強調するために化学薬品を使っている。

 

こういうオリーブオイルを買わなくても、地元に品質が信用できるいろんなブランドのカリフォルニアのオリーブオイルがあるので、それを買ったほうが安心できます。

 

このショップではたくさんのオリーブオイルが作られていて、自由に試飲ができるのが嬉しい。ツーリストにも人気のショップで、この日はスペインかポルトガルの人が来てました。

 

新鮮なオリーブオイルはコショウのようなぴりぴり感とまだ完熟していないナシの味がします。これが美味しい。オリーブオイルは新鮮なうちに使い切ったほうがいいそうです。

我が家ではスペシャルなオリーブオイルはスペシャルな料理に使おうと、取ってありましたが、それはやめて、新鮮で美味しいうちにいただくことにしました。

 

Olive Pressはオリーブに関連するいろんなグッズも販売しているので、オリーブオイルの買い物ついでに、チェックするのも楽しみの一つ。

クリスマスのプレゼントを探すときにも、必ず寄ってみたいお店で、ちょっとしたプレゼントが見つかって助かった年も数回あります。

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