ソノマの暮らしブログ

カリフォルニア州ソノマに住んで25年。第二の故郷と決めた美しいワインカントリーで、ワインを追いかけて暮らしています。

ハエとコミュニケーション?

デルタ変異株が猛威を振るい始めています。日本はオリンピックが始まりましたね。入国者から数人コロナ感染者が出たとニュースで知りました。これから先、大事にならず、無事に終わってほしいものです。

ソノマもデルタ感染者と死亡者が出てきています。

友人の一人は教会で感染してしまいました。彼女はワクチン接種済みなので、症状は軽くて済みましたが、フルーに罹ったかと思ったそうです。

教会内ではだれもマスクをしていないので、大丈夫と思って彼女もしなかったそうです。大勢の人が集まって、賛美歌を歌ったりすると感染してる人の唾が室内に拡散するので、それを吸った人は感染しますよね。

ワクチンの感染予防率は95%とされています。ということは100人中の5人は感染する可能性があるということですから、友人は5人のうちの一人に入ったということですね。

ソノマではワクチン接種済みの人は、マスク着用の必要がないとされていたのですが、先週からワクチン接種済みの人も、スーパーとか、人が集まる室内ではマスク着用を奨励しています。

こんな状況下では、以前のように友人、知人に会って食事をしたりハピーアワーでワイングラスを傾けるといったことを思うように楽しむことは無理です。たまに空いてるレストランのテラスで家族で食事する程度で、あとは一人で外へ出ることくらいしかできない状態です。

1年半余りの家にいること中心の生活と家族以外の人との会話が欠けている状況で、私の精神状態も閉じこもり気味。

病院での血液検査の後、ヴェトナム料理のレストランで一人ランチをしました。

テラスのテーブルに案内されました。遅めのランチだったのでお客さんは私のテーブルを含めて2テーブルほど。

ブン(冷麵)をオーダーしました。

一匹のハエが飛んできました。追い払っても、あきらめずに何度でも戻ってくるのです。

5㎜程度の小さな真っ黒のハエです。大きくてお腹が銀色のハエだったら、かなり嫌な気分になってただろうと思います。(ハエもルックスで差別される)

観察してたら、このハエ君が戻ってきては止まる場所は、ソースの受け皿に着いた一滴のソースなのです。

「オーケー、分かった。この受け皿をテーブルの端に置くから、そこで粘ってね。他の料理は私のまじかに置くから寄ってこないこと」多分、ささやいていたと思います。

私の交渉?に同意したようで、長いこと受け皿のソースが付いてる一滴の箇所にとどまっていました。食べ終わったらしく、「じゃあね」って感じで、パッと飛び去りました。そして戻ってきませんでした。

この話を家族にしたら、私と目を合わせるのを避けて、反応なし。

我が家は前住居者のサマーハウスだったので、壁が薄くて、冬になるとかなり寒いです。裏庭に古くて深いプールがあります。近代的なプールは長方形でプールの底が平らで徐々に深くなっていますが、古いプールは楕円形のボール状なので、浅い所は2メートルほどで、突然深くなっています。泳ぎに弱い私は2メートルほどの浅い個所でウオーターエクササイズをするように努力してます。

今夏は猛暑が続く日が、7月でもすでに数回あったので、プールはとてもありがたいです。

ミツバチにとってもプールは魅力的なようで、暑い日はパーっと飛んできて操作を誤って、水面に浮かんでることが結構あります。私がエクササイズをしているときだけでも、多い時には5匹のミツバチを救助しました。

プール端のコンクリートに移してあげてもすぐに飛び立たないので、救助が遅かったかなと心配でしたが、ミツバチはコンクリートの上で前足と口を使って体を乾かしているのでした。体が乾いたら、パッと飛んでいきました。

水面に浮いているミツバチを手ですくいながら「アーユーオーケー?」って、話しかけてる自分に気が付きました。

フレンチラベンダーを一本だけ植えてあります。選定法が間違っているらしく、茎の下の部分が醜い茶色の枝?になってしまってるのですが、上の方の茎は緑色できれいな紫がったピンクの花が咲いてます。

ミツバチたちはフレンチラベンダーの花が大好きなようで、ぶんぶんと花から花へと飛び回っています。私が剪定していても、私がいることなど関係なく忙しく飛び回っています。

ある日なんか、私が剪定してる目の前の花にとまるのです。

「エクスキューズ・ミー?今、剪定してるんですが、、、」思わず、声をかけてしまいました。ミツバチは私には無頓着で蜜を吸い続けてました。

猫とか犬に話しかけるのは珍しくないですよね。私の猫はバイリンガルです。日本語と英語でしょっちゅう話しかけてるからです。

昨夜、「グッドナイト・ベビー、グッドナイト・ベビー、、、、」と寝る前に猫に歌ってあげました。気持ちよさそうに聴いてましたよ(笑)

この先、頻繁に人間に会えない暮らしが当分続きそうです。

ミツバチ、そしてハエにまで話しかけるようになってしまった私。

次は何に話し掛けるのでしょう?

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アメリカで内視鏡検査

両親が江別で元気に暮らしていたころのことです。

「お父さんは何回も胃カメラを飲んでるもんだから、自分で麻酔のスプレーをして喉から管を自分で入れてたよ」と母が話してました。

「胃カメラを飲むっていうのは、意外と簡単なんだなあ、日本の技術はすごいなあ」と思って聞いてました。

先日、アメリカで胃カメラを飲むことになりました。

私はKAISERという保険に加入しているので、KAISERの病院で検査を体験したので、他の病院ではどういう感じなのかはわかりませんが、例外なく鎮静剤を点滴で注入するようです。

このところ胃痛が頻繁に起こって、担当医の指示で胃酸を抑制する薬を飲んでいたのですが、痛みが取れませんでした。

医師とのやり取りはEメールとテレビ電話です。

「薬が効かない場合は、内視鏡検査をしましょう」と言われたのですが、コロナ感染が最高潮に達していたころなので、病院へ行くことは避けてました。

担当医が処方してくれた胃酸を抑制する別の薬を飲んで痛みが取れることを期待したのですが、やっぱり痛みは取れません。その旨を報告したら「内視鏡検査をしましょう。心の用意ができたら連絡ください」とメールで返事が来ました。

コロナ感染率がぐんと低くなったので、「痛みの原因が知りたいので内視鏡検査を予約してください」とお願いしたら、早速、スケジュールを決める方から電話が来て、7月2日午前10時15分に「胃カメラを飲む」ことになりました。

KAISERから検査の1週間前に長ーいメールが入りました。

検査の2日前にコロナのテストを受けること。6月30日午前11時10分にテストのスケジュールが入りました。

検査の前日6時間前から食物を取らないこと、水分は検査の3時間前から飲まないこと、当日は運転してくれる人と一緒に来ること、病院内は常時マスク着用なので、マスク持参することという指示です。

夫の運転で午前10時に到着、ロビーで待つこと20分。

大柄な男性の看護師がロビーにやってきました。

「ロビーで待ちますか?それとも外へ出てますか?」と夫に聞いてます。

「ロビーで待ちます。ここで仕事してます」とラップトップを膝に置いた夫が答えたら、「あっ、それじゃ携帯番号を聞かなくてもいいですね。検査にかかる時間は5-10分程度なんですが、鎮静剤の点滴をしたり、それが消えるまで待つなどで、2時間くらいかかります」

手術準備室みたいな部屋のカーテンで囲まれたベッドへ案内されました。

同室にあるトイレを指さして「トイレに行く?」

「うーん、大丈夫だと思う。でもやっぱり行きます」

「安心のために行っておく?」優しい声で言ってくれました。なんと優しい看護師(男性)さんでしょう!

手術の時と同じガウンに着替えてベッドに横たわりました。カーテンでぐるっと囲まれているのですが、中は広々としてます。

昨夜、胃痛でよく眠れなかったので、どうせ待たされるのだろうからここで寝ようと思ったのですが、天井の電気が明るすぎで眠ることができずにがっかり。ここでもかなり待たされましたが、看護婦さんがやってきました。

「ハーイ、待たせてごめんなさい。私の名前はキャシーです。質問しますね。」とフレンドリーです。

ベッドの横のデスクにコンピューターや医療器具が設置してあって、椅子に座ったキャシーが、現在飲んでいる薬、アレルギー等について質問をしてコンピューターに入力していきます。

すぐに戻るからと言って消えたキャシーは、またしばらく戻ってきません。

戻ってきて、「今日は金曜日、明日から休暇なのに、忙しいわあ」と苦情というよりフレンドリーに話しかけてきます。

「休暇はどこへ行くの?」

「テントを持って湖にキャンプに出掛けるの」と楽しそうです。

その間、左腕に血圧を測るためのベルト?を巻き、右腕には鎮静剤を点滴で注入するための針を一発で決めました。

余談になりますが、私の血管は細くてよく見えないのです。日本にいるときは必ず数回やり直しでした。一度は手の平の血管に刺されたことがあります。

カリフォルニアでの経験では、血液検査とか点滴の際に、どの看護師も一度で血管に針をスパッと刺すのです。

一度だけ、血液検査に行ったときに、日本女性が私の血液採取の担当でした。日本語を話す生粋の日本人です。カリフォルニアで訓練を受けたはずだから、一回で血管に刺すよねと信じていたのですが、なんと3回刺されました。

日本人の女性は優しすぎて、ぱっと刺させないのかなあ、それとも日本女性の指の力が弱いのかなあ、あれこれその理由を考察?してみたのですが、、、。答えはありません。

ベッドごと検査室に運ばれました。本当に手術を受けるときと同じなんです。

「胃のどこが痛いの?」検査をしてくださる小柄な女医さんが聞きました。

「みぞおちあたりです」

「痛みの原因は胃からだけとは限らないからCTスキャンもしましょう。予約の手配をしておきますね」と、この場でパット決めました。てきぱきとした素敵な女医さんだなあと感心してしまいました。

「ちょっとまずいけど、口の中を麻痺するためになめてください」

「お腹がすいてるから、何でも美味しく感じるかも」と私。

女医さんは大きめの綿棒を私の口の中に入れながらフフフと笑いました。

おなかが空いていたけれど、美味しいとは感じませんでした。

ここまでずうっとマスクをしたままでしたが、ここではマスクを少し下にずらして、口の中に口が閉まらないようにしてカメラのチューブを通す器具が入れられました。

ここまでしか覚えていません。

鎮静剤が効いて、深い眠りに落ちたのです。

目が覚めたのは、手術準備室のような部屋の検査前に横たわっていたときと同じ場所のカーテンが閉まったベッドの上でした。

検査後の指示を書いた数ページの紙が渡されました。

第一行に検査して下さった女医さんの報告がすでに書かれています。

今日の検査で私が見たもの:

*胃に炎症が起きている。

*胃と食道の組織を採取(バイオプシー)しました。

よろよろしながら服に着替えて、キャシーが持ってきた車椅子に乗って病院の出入り口に向かいます。

レイが車のエンジンをかけたまま待っている自家用車に乗り込もうとしたら足元が怪しい私を、キャシーが助けてくれました。

働いている人たちはみんなきびきびしていて親切でした。

午後2時ころに家に着いても、まだ眠いのです。眠さは夜まで続きました。

父が胃カメラを飲んだ話とは違って、アメリカで飲んだ胃カメラは一日がかりの検査でした。

アメリカでは患者の不快さを徹底的に取り除くということなんでしょうか。

次はCTスキャンの初体験です。

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コロナワクチンを接種したら宝くじ券がもらえる。

6月15日、カリフォルニアはコロナワクチン接種が終わった人は、少しの例外を除いて、マスクの着用なしでオーケーになりました。

「今日からハグができますよ!」と州知事が宣言。

商店、レストラン、ジム、映画館、ボーリング場、ゲームセンター、スケートリンクなどでのマスク着用が必要なしとなったのです。

ファイザーとモデーナは2回目の接種が終わって2週間たっていること、一度の接種でいいジョンソン&ジョンソンは接種後2週間たっていることが条件づけられています。

ワクチン接種をしていない人は、今まで通りにマスクを着用しなければなりません。

2歳以下の子供、身体に障害があってマスクの着用ができない人、手話が必要な人などが、マスク着用の対象外となっています。

ただし飛行場、飛行機内、地下鉄、電車、バス、病院などは、今まで通り接種が終わっている人もマスク着用が義務付けされています。

ヨーロッパ、EUではワクチン接種が終わった人にパスポートを発行しますが、アメリカは州政府も連邦政府もワクチンパスポートを発行することはしません。反対派が訴訟を起こすことが必須だからです。マスク着用の規則に反対してあちこちで訴訟があったことから予測できます。

マスク着用必要なしとなったスーパーとか映画館とかがワクチン接種が終わっているかどうか、お客さんに確かめることは義務付けされていません。義務付けられて、お客さんの一人一人に確かめようとすると、マスク着用反対の人から殴られたり怒鳴られたりするからです。

店舗等が自主的にマスク着用を方針とすることについては、店舗等の自主判断に任されます。

スターバックスに行ってみました。入り口のドアに「ワクチン接種が完全に終わっている人はマスクを着用するかしないかは、各自の判断に任せます」と書かれた紙が貼ってありました。中に入ったら、数人のお客さんしかいませんでしたが、みんな(私も含めて)マスクを着用してました。室内の床に描かれていた2メートル離れて列を作る印は、消されていました。コロナ前のように、室内で腰かけてゆっくりすることもオーケーになりました。

レストランが室内でサービスできるテーブル数が50%とか25%となっていたのですが、これもなくなりました。

ベイエリアの多くの人たちは、州知事の宣言を聞いた翌日も、マスクを着用しています。私もその一人で、スーパーの中ではマスクを着用することにしています。まだまだ完全に安心していないからです。

ここまでは納得です。

連邦政府は7月4日の独立記念日に全員がマスクなしで楽しむことができるように、ワクチン接種率が70%になることを目指しています。そのゴールに到達するためのプロモーションの一環として、州によっては接種をするといろんなご褒美がもらえるという企画が実施されています。カリフォルニアも協力して10人に150万ドルの現金が当たる宝くじ券がもらえます。他の企画では30人に5万ドルが当たる宝くじが渡されています。既に何人かの人が5万ドルを手に入れてます。

さらに6月17日からワクチン接種を終えたら、自動的に100万人が50ドルのギフトカードがもらえるくじ引きに自動的にレジスターされます。

まだあります。州知事はこのプログラムの一環として6つのヴァケーションパッケージを加えました。

私が属している健康保険システムの一つであるカイザーもこのプログラムに協力しています。7月9日までに接種を終えた人に、ジムの会員券、ウエルネス・リトリート、ヘルシーな食事を自宅に届ける、テーマパークとナショナルパークへのトリップ、健康器具などが当たるというものです。

なんとしても接種率を上げるための奨励策として企画されたものです。

6月15日の発表では、カリフォルニアで完全に接種が終わった人は46%、1回だけ終わった人を含めると59%と、意外に低いので驚きました。

集団免疫を得るには人口の70-90%の人が接種を終えていなければなりません。そのために政府が打ち出した苦肉の策です。

「受けたくない人は受けないくてもいいんじゃない。コロナに感染するのは自業自得なんだから」と、私は思ってました。

コンピューターとにらめっこして、苦労してワクチン接種の予約を取得した私は何だったんだろうなんて一瞬考えました。

でもワクチン接種をしていない人がコロナに感染したら、その人たちの体内で変異株が発生して、もしかしたら、私たちが受けたワクチンは変異株に効かなくて、変異株のコロナに感染してしまう可能性があるんですね。そうなったら、また外出自粛の元の暮らしに逆戻りです。だから宝くじで釣ってもワクチン接種をしてほしいのだということなんですね。

ラッキーにも比較的早い時期にワクチン接種ができた時のほっとした気持ちが忘れられません。宝くじよりか、ワクチン接種が一日も早くにできたことに感謝です。

いつワクチンの接種が受けられるかわからない日本の方たちが少なくないと聞いています。その方たちにとっては、ワクチンを接種をしたら宝くじがもらえるなんて信じられない話かと思います。

日本も「ワクチン接種をしたらギフト券がもらえるよ」って、政府が呼びかける(そんな日は来ない?)日が来るといいですね。

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