No. 40 Date:2009-06-30

レストランのワイン、安くならない?

不景気風は止むことなくぶんぶん吹いている。金曜日の夕方などラッシュで渋滞していたサンフランシスコへ出かける道も、今はがら空き。運転は楽だけれど、金曜日の夜のサンフランシスコを楽しむのを節約している人が多いのだと思うと、哀しくなる。
手ごろな価格の洒落たカフェでの夕食。メニューをざっと眺める。そんなに高くない。例えばサラダが5ドル。前菜8ドル。メインが13ドルほどだ。
二人で行って、サラダを二つ、前菜は分けて食べることにして1品が8ドル、メインを2つオーダー。これだと50ドルでおつりがくる。
ところがどっこい。ワインなしのディナーはありえないから、50ドル以下のワインをボトル1本オーダー。すると100ドルになってしまう。全然安くない!
これにカプチーノとかデザートを加えると、日本円で1万円を超える。カフェなのよここは!
カフェで1本50ドルのワインはワインショップだと25ドルで買えるから、高級ワインをオーダーしているわけではない。
一般的に良心的なレストランのマークアップは小売価格の2倍。レストランは小売店よりディスカウントされて卸されていることが多いから、レストランのワイ ン価格は小売店ワイン価格の3倍になっていることもある。ということは小売店で1本25ドルなのを、レストランでは17ドルで仕入れることになる。それを 1本50ドルで出すのだとすると、なんとレストランは33ドルも利益が出るっていうことになる。
レストランは高いグラスを使っているし、サービスも丁寧だから、その分に充てるということなのだろう。
でもこの不景気のなか、お客さんが高いからとワインをオーダーしなかったり、外食を避ける人が多く、レストランで閑古鳥が鳴いているより、良心的な値段で ワインが飲める店だからとお客さんがやってくるほうが、少し儲けが減っても不景気の苦痛を分かちあうということでいいと思うのだけれどな。