No. 41 Date:2009-08-08
メルローの母親
フランス原産のヴィニフェラのブドウはブドウ品種の世界?のサラブレッドだと誰しもが思っていた。ところが多くのいわゆるノーブル品種といわれるブドウが実はさして優秀でもない品種の交配から誕生している。
フランスのモンペリエにあるINRAという調査機関がメルローの母親を突き止めた。
ブルターニュ(フランス北西部の半島)に棲息する (マグドレーヌ・ノワール・デ・シャラント、発音が違っていたらゴメンナサイ)というブドウが母親だというもの。で父親はというとカベルネ・フラン。長い名前の母親ブドウは5年ほど前まではその存在さえ知られていなかったのだけれど、ブルターニューで見つかり、正式に認められた。
ここ10年間に他のノーブル品種の祖先も突き止めている。例えばシャルドネ、アリゴテ、ガメイの父親は並品種?であるGouais(グアイス)というブドウだという。一見、並にしか見えない父親だけれど、他の品種と交配したことによって、奥底に潜んでいた優秀遺伝子が浮き上がってきたということなのだろう。
最近注目されるマルベックもこの長い名前のブドウとPrunelard(プリュヌラール)という品種の交配だという。
ワインを楽しむのに、こういうことを知っている必要はないのだけれど、なんかちょっと面白いと思いませんか?