いつが飲み頃?
どのくらいの期間熟成させたワインを飲み頃だ、(美味しい)と感じるかは、どういうステージ(熟成段階)のワインを美味しいものとして味わってきたのか、その環境で培ったワインセンスによると思う。いわゆるおふくろの味だよね。
あくまでも一般的な話なのだけれど、イギリス人は、赤、白はいうまでもなく、スパークリングワインとデザートワインも、長く寝かせたものを「いいネー!」といってうっとりとして飲む。一方、カリフォルニアっ子は同じワインを「少し疲れているんじゃない?」というだろう。
今、カリフォルニアのニューカマーのワインコレクターたちの間でワインセラーがよく売れているという。
ニューカマーたちが例えば1本が160ドルとか著名ワイン誌が98点をつけたワインを買い集めて、ワインセラーに寝かせて、今から20年後、何かの記念日にそのワインをオープンしたとする。すっかり変わってしまったワインをどう思うのだろうか。今、美味しいと感じていたものとは全く違って、フルーティさが消えて、多少酸化して、もともと少なかった酸が消えて、ちょっとだれた感じの熟年ワイン?になっているのを、ちっとも美味しく感じないかもしれない。
彼たちが買ったワインがバランスのとれたワインであることを祈る。長く熟成させるとより素敵なワインになるポイントの一つがバランスが取れたワインであることだから。
そして今日のニューカマーさんたちのワインセンスも年とともに熟成していますように。