CIAのチャリティ・イベント
「Rising Sun, Raising Support 」というタイトルで日本の地震、津波災害復興の支援金を集めるチャリティが CIAで開催された。このイベントの主催者はCIA(Culinary Institute of America)の生徒たち。CIAのスタッフ、講師たちがバックアップしていた。
CIAではカリキュラムのひとつとして、毎年11月にWorld of Flavorというテーマで3日間、選んだ国の風味と食文化についてのコンファレンスを開催する。目的はアメリカの食産業ならびにアメリカ人の味覚に影響を与えること。昨年の11月、第13回目のWorld of Flavorコンファレンスに日本の味と食文化が取り上げられた。日本から有名シェフを含む60人がこのコンファレンスにやってきた。日本国内ではほとんど言葉を交わさない有名シェフたちがこのイベントで協力して日本の食文化を語り、その真髄を示した。
このイベントを通して日本の食文化、味、そして魂に感激した生徒たちが、日本の大災害に心を痛めて、自分たちが出来ることで支援しようというので、このチャリティを開催した。
この企画を率先したのはタイラー・アルハース、ケイト・エルダーヴィン、ショーン・ブッフィアグロの3人。タイラーはウイスコンシン大学で日本語を1年間学んで、日本にも短期間だけれど滞在したことがあるという。「日本に友達もいるし、日本の人たちをなんとかして助けたかった」と話す彼の瞳から誠実さが伝わってきた。ケイトはワインクラスの生徒なので、サイレント・オークションを担当、ショーンはこのイベントの全体を管理した。
11月のイベントで出された食べ物を再現。スシ、ラーメン、そば、焼き鳥、お好み焼き、たこ焼き、てんぷら、味噌&漬物、鯛焼き、おにぎりなどのブースがあって、好みの食べ物をブースを巡って食べるというスタイル。もちろんワインのブースも入っていた。現地から「ハナ」のトミナガ・ケンさん、「スシ・ラン」のクサカベ・ノリさん、「モリモト」のジェフリー・ルナックさんがゲストシェフとして参加。スシ、てんぷら、タコの料理を出していた。
大勢の人たちがやってきて大成功というイベントではなかったけれど、このイベントにかける生徒たちの情熱と純粋なハートが伝わってきた。
協賛ワイナリーから会場で楽しむワインとサイレント・オークションのワインが寄付されていた。こちらも競争で落札を狙うというオークションではなかったけれど、Dalla Valle Vineyards, Diamond Creek Vineyards, Shafer, Schramsberg Vineyards など36ロットが寄付されていた。
私もこのイベントの心意気に応えて、ロット2つを落札。日本のストリート・フードが食べられることに興奮して、食べまくって満腹になったお腹をさすりながら、暖かい気持ちで家路に着いた。