約20年ほど前にイェール大学のリンダ・バートシュック教授が(味と香の化学的センスの専門家)が 遺伝子構成に基づいて次の3タイプのテイスターが存在すると発表。

$1·        スーパーテイスター

$1·        ノーマルテイスター

$1·        ノンテイスター

このタイプのうち、スーパーテイスターについて「 The science of wine 」の著者である(カナダの大学のエノロジーの教授であり、ワインジャーナリストでもある)ジェイミー・グードは「スーパーテイスターはノーマルテイスターである人たちよりもワインを楽しめないのではないかと推測します。収斂味、酸味、苦味、アルコールから生じる熱をより強く感じるため、この要素の組み合わせによって生まれるワイン、一定のタイプのワインに対して魅力を感じないのではないだろうか」と述べている。

で、ここからが面白い。

某ライターはロバート・パーカーはスーパーテイスターなのじゃないかというのだ。ノーマルテイスターたちが好むクラシックなワインはパーカーにとっては酸味やタンニンが強すぎると感じるので、ソフトで酸味が比較的少ないワイン、そういったタイプのワインを好むのだというのだ。

パーカーはクラシックなワインを良しとしてきた今までのテイスターとは異なるバロメーターに基づいて偉大なワインだと評価する。だからソフトでややたるんだタイプのワインが好きなのだと痛烈!

そういわれてみればそうかもしれない。要するにパーカーがそういったタイプのワインが好きなのだということで、そのタイプのワインだけが偉大なワインじゃないってことなんだよね。スーパーテイスターではない方たちは、もしかしたら彼が80点台と点数をつけたワインが美味しいと思うかもしれない。問題なのは彼が例えば75点という点をつけたワインは、単に彼が嫌いなタイプのワインなのに質の良くないワインだとみなされてしまうところだ。そして売れなくなる、、、。これは悲しい。自分が信じるスタイルのワインを造り続けても、高い点数がつかなくて売れなくなったら首になるから(実際にあった話)、メジャー誌が高い点をつける、濃くてフルーティでアルコール度もやや高めのワインを造ってきた醸造家が少なくない。クラシックなスタイルを維持したワイナリーたちはメジャー誌のレーダーから外れてしまった。

カリフォルニアワインのスタイルをコントロールしてきたスペクテーター誌とアドヴォケト誌(現在アジアの会社が買収したけれど、まだ一定のワインはパーカーが点をつけている)に反論するグループ(IPOBなど)やコラムニストが出てきている。

スーパーテイスターじゃない人たちが好きなワインが造られ始めている。流行のスタイルに変えなかったことから経済的に苦しんできたワイナリーも、最近、人気を取り戻してるんるん。

ノーマルテイスター(であると信じる)私は、幅広いタイプのワインを苦痛なしに楽しめるからラッキー!

でもノンテイスターってのは、味覚音痴ってこと?