ワインは頭で飲むもの?

日本のワインマーケットとワイン文化の現状を正確に把握しているわけじゃないので、もしかしたら、的外れかもしれない。でもカリフォルニアでワインを飲み楽しんでいる目から見ると、日本のワイン文化の中心になっているのは、まずヨーロッパ(特にフランス)の有名シャトーの格付けが高いワイン、カリフォルニアならカルトワイン(特にスペクテーターやワインアヴォケートが高得点を付けたワイン)-ヨーロッパワインに比べたら少数派だと思うけれどーを「飲んだよ!」「そういうのばっかり飲んでるんだよ。すごいでしょ!」っていう、飲み方と、ワイン知識を披露しながら化学分析をするように(ちょっと大げさかな?)飲むというのが主流のように見える。

もちろんあまり知られていないワイナリーのものを「僕は飲んでるよ。みんな知らないでしょ!」としっかり楽しんでいる一匹狼的な存在の方たちもいらっしゃると思う。

ふと思うんだけど、格付け、有名かどうか、続いてワインスクールなんかで学んだワインの飲み方(外観、香り、味わい)、さらにはテロワールなんかの知識に集中して飲むワインの飲み方から外れてもいいんじゃないかな。知識旺盛は素晴らしいことだけれど、ワインは頭で飲むものじゃないと思うから、、、。

ワインはスペシャルだからとスペシャル感を感じて飲むばかりじゃなくて、楽しく飲むというのが、ワインの素敵なところだと思う。

第一級のシャトーだとか超高価なワインだと懐を痛めてるからスペシャルだけれどね(笑)

食べ物との組み合わせがぴったりだったら、やったね!ちょっとはずれてたら次は料理を変えてみようか、それともワインを変える?飲んだことのない品種だけど、ちょっと飲んでみようか、外れたら、次は違うのを試してみようっていう軽いノリでいいんじゃないかな。楽しく美味しく会話が弾んでいい思い出になる、そんなワインの飲み方がいい。

ワインを紹介する方たちも、リスクを恐れず、メジャー品種にこだわらずグッドヴァリューのワインを提案できるようになったらいいね。

そうそうSonoma State University Wine Business Instituteというのがあって、この学部を米国で最初にもった(1998年)のがこの大学。2008年からMBAも開講。大学がワイン業界と提携している。ワインスペクテーター誌のオーナーは3000万ドルを寄付。新しいセンターが新築される予定。ワイン商というよりワインをビジネスとして展開するという角度で学ぶことによって、もしかして、日本のワイン業界とワイン文化にちょっとだけ新しい角度で提案できる人が育ってくれるかもしれない。そうなったら嬉しい。オン・ラインの講座もあるよ。