日本でも報道されていると思いますが、今年も大規模な山火事が発生していて、大きな被害を受けています。
今回の火事はソノマから約3時間(100キロ車で飛ばしてですが)、北にある町と山林がすごい勢いで燃えています。もう12日になります。11月20日現在の情報によると死者76人、連絡がつかない人が700人、燃えた家は9891軒とカリフォルニアの山火事では最悪の状態だとことです。は60%がコントロールできたと報道されてました。
約一年前にソノマとナパの大規模な山火事のため、私は10日間サンフランシスコに避難しました。今回の火事はそれ以上の猛烈な規模の火事で、ぞっとします。行方不明者700人と発表されているので、まだ死者の数が増えることでしょう。数分間で逃げなければならなかったようで、逃げきれなかった人が多いはず。避難中の車が渋滞して、火が回って車の中で亡くなった人もいるとのこと。車を捨てて煙と火の粉の中を走り続けて助かった人は、まるで戦場のようだったと話してました。
まだ火事と戦っている真っ最中なので、火事の原因、なぜ住民が逃げ遅れたのか、通知システムはどうだったのか等を追求する時点に至っていません。
それにしても、カリフォルニアでは毎年山火事が発生しています。規模が小さいのも含めるとかなりの数です。
大きな原因は地球の温暖化で空気が乾燥して、山火事が発生しやすいということと、カリフォルニアの住民が山の奥まで住宅地を開墾し続けていることです。
でも地球温暖化だから火事になってもしょうがないといってたのでは人名救助にはなりません。もちろん地球規模で温暖化防止対策を講じることは絶対に必要です。
トランプ大統領はまだ地球の温暖化を認めようとはしません。州が森林の管理を怠っているからだと批判。でもカリフォルニアの森林の60%は連邦政府が所有、そして私有地が少量、カリフォルニア州が所有している山林は数%に過ぎません。そのうえトランプ大統領は森林管理費の予算を削減しています。
昨日、トランプ大統領は、ノルウェーは山火事予防に森の落ち葉をかき集めているとか言って、世界の笑いものになっています。ノルウェーは日本と同じように一年中雨が降る日があります。カリフォルニアは雨季と乾季がはっきりしていて、夏になると雨が降りません。ノルウェーの首相は、トランプ大統領とそのような会話をした記憶がないといってるし、開いた口がふさがりません。
キャンプファイヤーの煙はソノマ、ナパ、サンフランシスコ、そしてサンホセまで届いています。毎日、煙で青いはずの空がどんより曇って、太陽も山もかすんでいます。汚染のレベルが数字とともに、「不健康」「非常に不健康」とテレビで報道されてます。一昨日はサンフランシスコの空気汚染のレベルは世界最悪だと報道されました。そして翌日はソノマも含まれてました。12日間続いています。喘息気味の私は胸が痛くなって、咳が出るので、大きな声で話すのを避けてます。
外出しなければならない日は日本で買ってきたマスクをして出かけてます。
この煙は山林が焼けて出た煙のほかに、町が焼けたので、建築材やプラスチックが放出する有害ガスが煙に含まれていて、こちらも心配されています。
もうすぐ感謝祭です。行くところがない被災者たちはスーパーなどの駐車場にテントを張ったり車の中で寝たりしています。どんな気持ちで感謝祭を迎えるのでしょうか。
そして雨が降る予報が出ています。火事と空気汚染にはとってもプラスになるけれど、テント生活の方たちは雨をしのぐのが大変。
雨で死亡者の捜査が難しくなります。でも400人の検査者たちが雨が降っても捜査を続けるとのことです。
これだけの規模の被害を、新しい現実だと受け入れることはできません。カリフォルニア州民の安全と健康のためにも、山火事防止の森林管理方法を考案してほしいものです。
11月21日:天気予報通り、今日は朝から雨が降っています。明日は感謝祭です。感謝祭を一人でも多くの人たちが祝えるようにと、多くのヴォランティアの人々が活躍していると報道されてます。
煙のためにどんより曇った12日間、そして今日の雨、多くの被災者。沈んだ気分で感謝祭を迎えます。
写真は午後2時に撮影しました。