父の日とロキオリ
午前11時30分、親友のランスとサンディ宅の手入れの行き届いた花々が咲きほこる庭で父の日のブランチ。大きな木の下に設置されたテーブルで、風に揺れる若葉を眺めながら、ランスが作ってくれたミルクとブランディが入ったカクテルを飲む。
待ちに待ったソノマらしい夏がやってきた。スパークリングワインと料理を食べ始めたころは気温が25度を超えたようだ。料理上手のランスが手馴れた様子でちょっとしたレストランなみのキッチンでせっせと料理をしてくれた12人分の食べ物が大皿にもられて室内のダイニングテーブルに並ぶ。
自家用のソーセージ入りの玉子料理。
ベーグル、スモークサーモン、クリームチーズ
ピリ辛のトーモロコシのディッシュ
フルーツサラダ
オニオンタルト
チーズとクラッカー
各人がお皿にとって、木の下のテーブルかパティオのテーブルに陣取って食べる。カクテルの後のスパークリングワインが清々しく、料理とマッチ。
気温がだんだんと上昇していくのがわかる。でも日陰なので涼しい。ときどき真っ青な空を見上げたり、あれこれおしゃべりしながらのんびりとブランチを楽しむ。
午後2時ころから白ワインを飲み始める。ポルトガルのヴィノ・ヴェルデ、オーストラリアの名前は初めて聞く白ワイン。ヴィノ・ヴェルデは酸味がくっきり。暑い日には気分爽快になるワイン。オーストラリアのワインはリースリングにときどき含まれている重油っぽい香りと味がした。
白ワインで口を慣らしたところで、ロキオリのEstate Grownピノ・ノワールのヴァーティカルテイスティング。友人のブラッドが仲間たちと試飲したいというので、持参してくれたもの。全員真剣な表情。
2001年は酸味がまだくっきりとしていた。ロシアン・リヴァー・ヴァレーのピノの特色のひとつ (私にとって) であるなめし皮の香りと味わいが黒系フルーツとともに味わえる。よく出来たピノ・ノワール。
2002年はなぜかしらタンニンが強く口に残る。
2003年は完熟(過熟?)なのか、フルーツの甘味が強く後味に残る。ニューオリンズからきている女友達はこのフルーツの甘さが好みなのだと思う。これが美味しいと言っていた。
2004年はこの時期に飲むのは適切ではないのか、苦味が印象に残った。
2005年はチェリーキャンディと少しのなめし皮の味と香りがして、チャーミングなロシアン・リヴァー・ヴァレーらしいピノの特色が味わえた。ちなみに涼しい年。
2006年は優しい印象のピノ・ノワールで、味と香りの焦点がぼけているかも。でも美味しい。
私は2005年が一番好きだった。
最近、私はバランスの取れたエレガントなカリフォルニアのピノを探している。と言っても、ブルゴーニューの赤をモデルにしたピノを探しているのではない。私が探すタイプのピノは、涼しい地区のブドウでなければできないようだ。例えばソノマ・コースト、サンタ・マリア・ヴァレー、サンタ・リタ・ヒルズ(もちろんカレラがあるマウント・ハーランも)と言った地区で生産されるピノ。ロシアン・リヴァー・ヴァレーとカーネロス地区は私が探しているピノには、少々暖かすぎるようだ。もちろん、この地区からも素晴らしいピノが造られているのはいうまでもない。
これからもピノ探しを続けなくちゃ。
娘の代理をした父の日はロキオリのヴァーティカル・テイスティングのおまけがついて楽しい日となった。ランス&サンディ、そしてブラッドに感謝!