ソノマの暮らしブログ

コーヒーショップまで30分


今日はトランプが大統領に就任しました。「信じられない」、「信じられない」と友人たちと嘆いていましたが、ついに現実になってしまいました。

大統領としての最初のスピーチもキャンペンで主張したのと同じ内容でした。時代に取り残された白人優先主義の1970年代、80年代に戻りたい人々と、21世紀のリベラルな人々との間に文化戦争を引き起こす、市民間の亀裂をさらに深めるスピーチでした。

明日、1月21日(土曜日)にウーメンマーチが計画されていてワイントンDCには2万人、全米80都市でもデモが繰り広げられる予定です。反トランプではないといってますが、、女性の権利、移民政策、同性婚差別反対と、トランプ新大統領の大半の政策に反対するデモです。
サンフランシスコ、オークランド、ロサンゼルスはもちろん、隣町のサンタ・ローザやわが町ソノマでも集会が開かれます。

 

本題です。
父が亡くなって、気持ちが落ち込んで何もする気がしない日々を過ごしていました。
どうせ何もしないなら歩けばいいと自分に言い聞かせました。でも生来の怠け者で、ただ歩く、走る、という動作は苦手なのです。それで我が家から一番近いコーヒーショップまで歩いてコーヒーを飲むというのを目的に歩くことにしました。


我が家の周辺はブドウ畑に囲まれていてただ歩く、走るにはぴったりです。でも近くに飲料店はありません。町まで車で20分かかります。

思い切って雨天の合間を縫って一番近いコーヒーショップまで本を抱えて歩きました。片道40分かかりました。メキシコ人が経営するコーヒーショップでサンドイッチとかバーガーも出しています。

長距離歩行?でちょっとふらふら、鼻水(風がちょっと冷たかった)をすすりながら、カプチーノをオーダーしました。
「カプチーノ二つですね?」
「いえ、一つです」
「テイクアウトですね?」
「いえ、ここで飲みます」
女性一人で(それもアジア人)コーヒーを飲んで本を読むという行動は、ここのコーヒーショップの女性がなじんでいる習慣ではないようでした。
それでもこの日のレジスターのメキシコ人女性は「カードをあげるからこれにスタンプを捺してもらうといいですよ」と小さなカードを渡してくれました。

カプチーノの味はお世辞にも美味しいとは言えませんでしたが、30分ほど本を読んで帰途につきました。でも帰りも40分はちょっときつくて、たまたま相棒が家にいたので途中まで車で迎えに来てもらいました。

次からは片道徒歩30分でコーヒーショップに着く箇所に車を駐車して歩くことにしました。
その後、3回、コーヒーショップまで30分かけていったのですが、他のメキシコ人のレジの女性二人とも同じ会話が繰り返されるのでした。

3回目の時の女性は、わざわざ私の席の隣まで来て、何を読んでるのか、ちらっと見て、馴染みの客ときんきん声で会話をして、空いた席の椅子を床にひきずって、頭の芯まで響くようなきしんだ音を出しながら椅子を元に戻すのです。文化(と教養)の違いかなと思います。こんな時、日本の思いやりのあるサービスがしみじみと懐かしくなります。

カードをスタンプ(10回)で埋めるまで行くのをゴールとするか、もっと美味しくて、行くたびに一人で本を読むという行動が不可思議と思われないカフェの近くまで車で行って、30分歩くか、思案中です。

でも歩くのは続けようと思っています。

思い出を胸に残して
父の長寿の秘訣