私が住むソノマの町から車で1時間ほど北へ行ったところにヒールズバーグという町があります。
昔はソノマのプラザを小さくしたみたいな町だったのですが、ここ10年ほどで、ワイン産業の発展と共に、ビジネスのお客さんとツーリストが増えたせいでしょうか、なかなか面白いところがある町になりました。
そのひとつがSHEDと名づけられたところです。このなかにキッチン用品のコーナー、お花や植物のコーナー、カフェ、コーヒー・バー、そしてファーメンテーション・バーがあります。
私にとって興味深々だったのが、ファーメンテーション・バー。
Fermentation(発酵)させた飲み物が出てくるわけです。
自家製の紅茶キノコとケフィア水、自家製の酢と生のハーブとか、フルーツで作ったSHRUBSと呼ばれる飲み物を造る素からユニークでさっぱりした飲み物を作って出してくれます。
紅茶キノコはずいぶん昔に日本でもブームになったことがありますよね。この辺りではオーガニックのスーパーなどで小瓶で売ってます。ちなみに紅茶キノコは英語でCombchaというようで、最初、この言葉を耳にしたときは、昆布茶のことかと思いました(笑)。
ケフィアはヨーグルトきのことして日本では知られているようですが、乳酸菌と酵母で発酵された発酵乳です。ケフィアを酢に中に入れると結晶と澄んだ液体に分離します。その澄んだ液体を飲み物の作りに使うのです。
とっても親切で全部少しずつ味見させてくれて、それから好きなのを注文できます。私が好きだったのは玄米茶と梅干を紅茶キノコにミックスした飲み物でした。梅干のすっぱすぎない美味しさがコクになっていて、爽やかでした。
ケフィア水とレモンとショウガの飲み物もなかなかです。
この飲み物は良質バクテリアが入っているわけで、健康に良い飲み物ということなんだと思います。
ワインカントリーのファーメンテーション(発酵)バーですから、もちろんワインもあります。
ボトルもリストに載ってますが、WINE BY TAPと呼ばれていますが、生ビールと同じシステムでステンレスの樽に入れられたワインが、生ビールと同じようにハンドルを下げてグラスに注がれます。
フレッシュなワインが飲めるのが特色です。今、トレンドになっているワインが数種あって、このバーの買い付けをする方のセンスが伺えます。
健康飲料だけで帰るはずがない私は、しっかり BY TAPから今話題の酸味が利いたシャルドネと、構成がしっかりとしたシラーをオーダーして、なるほど、うんうんとワインを楽しみました。
ワインにマッチする料理がメニューに載っていて、一皿オーダーしても二人で十分に楽しめるボリュームでした。
甘くないさっぱりした自家製のイチゴのアイスクリームがサービスでさりげなく出されて楽しさ倍増。
こういうバーは、アメリカでここだけかもしれないとのことです。
この町には、フライイング・ゴート(豆の選択からローストまでこのカフェでしてます)というとっても美味しいコーヒーを出すカフェがあるので、そこでカプチーノを飲んで幸せ気分で帰途。