このところ毎日雨降りです。ゆっくり降ってくれたらいいのですが、豪雨で、あちこち洪水騒ぎ。でも3年ほど旱魃が続いているので、この程度の雨ではまだ追いつかないとのことで、雨歓迎! です。
金色だったブドウの葉が落ちて、すっかり冬景色になりました。そして旱魃のため昨年は茶色に枯れていた野原が雨のおかげできれいな緑色。この土地らしい冬景色です。
気温は14-15度ほどで、北海道なんかに比べたら暖かいということになるのですが、この土地に慣れた身には、ちょっと肌寒いというところです。
そんなある夜に、友人を招いてディナーパーティを開きました。テーマは冬に食べたらほっこりした気分になる料理というので、相棒がハンガリーの煮込み料理に腕を振るってくれました。
ハンガリーというと煮込み料理のほかにフォアグラをたくさん食べるのですが、カリフォルニアはフォアグラを売るのもフォアグラ用のダックを飼う農場を持つのも禁止という法律があるので、断念。動物保護団体の運動で州議会はこの法律を成立させたわけです。
ゴートチーズ、ギリシアスタイルのヨーグルト、それにハンガリーのパプリカを入れてミックスしたのをエンディーヴにのせていただく前菜とドメーン・カーネロスの2008年スパークリングワインで、まずは冬の到来を祝って乾杯。
で、メインはフォアグラは無くて、子羊のグーラッシュとチキンパプリカッシュ(どちらも煮込み料理)をダンプリング(小麦粉を水で溶いて沸騰したお湯に入れて浮いてきたら掬い取るー要するにだんご?)でいただきました。ワインは2012年グルナッシュと2005年のカベルネ・ソーヴィニヨン(きれいにこなれていました)と2012年リオハ(スペイン料理がテーマだと勘違いした友人が持参)。よくマッチしてました。
デザートはハンガリーのデザート(東欧のデザートでもあるようですが)で、チェリースープ。酸味の利いたチェリージュース(ビッターーチェリージュースとよんでる完熟前に摘んだチェリーから作ったもの)にシナモンを入れてチェリー(季節がら冷凍)をさっと煮るだけの簡単なデザート。お好みでサワークリーム(正統派)かウイップクリームをかけていただくというもの。サワークリームのほうが味にコクを加えてくれるので、私は好みでした。写真は友人が張り切ってスプーンできれいにサワークリームをかけてくれたものです。フレッシュで甘くないデザートというのが受けました。
これにハンガリーの特産、トカイというデザートワインを合わせました。トカジってよむの?なんていう質問があったりで、にこにこでした。
この二つの相性はもちろん抜群。
「スペインをテーマにしたディナーは夏になったらね」ということで、この夜はみんな心も体も温まってお開きでした。