ワインカウンシルと調査会社二エルセンとワイン専門家の集会で出されたトレンドのトップ9です。当たり前といえば当たり前なのと、そうかもしれないというのが挙げられています。

これまで、ワイン業界がアメリカのワイン消費者のワインにちなむライフスタイルを追跡、観察して分析するのは、比較的容易だったとしています。ワイン消費の中心だったベビーブーマーたちのワインにちなむライフスタイルは、白いテーブルクロスがかけられたレストランで格付けの高いボルドーを楽しむというのが、最も楽しいひと時だというふうに自動的に捉えることができたのだそうです。

ところが、今日、ワイン消費者の中心に食い込んできたミネルラル世代が、過去のパターンをひっくり返しつつあります。例えば高級感に満ちたフォーマルな場面で高級ワインを楽しむという願望よりも、ラーメン屋さんで質の良い、手頃な価格のニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランのボトルを開けるほうが楽しいという傾向が強くなっています。

*今、カリフォルニアではラーメンが人気でワインカントリーのメッカ、ナパにもラーメンを出す居酒屋がオープンしました。

以下がワイン生産者、インポーター、デストリビューターたちが発表した2016年の9つのトレンドです。

*外食が多くなり支出も多くなった。

頻繁にワインを飲む消費者は一般の人たちより経済状態が良くなっていると感じていて、この層の20%は前よりも頻繁に外食している。調査結果では24%が以前よりワインにお金を使っていると答えている。

*新しいワインの発見継続

早い速度で伸びているワインのカテゴリーは伝統的な選択、例えばシャルドネ、カベルネではなくなった。プロセッコ(ここ数年の傾向)、カリフォルニアのレッド・ブレンド、ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブラン、フレンチ・ロゼ(ブームがまだ続いている)といったワインに関心が集まっている。

*ワイン購買上昇、スピリッツの購買も上昇し始めている。

2016年は消費者のショップでのワイン購買は4.4%上昇、スピリッツは4.7%上昇しているのに反して、ビールの購入は減っている。しかしながらビールとスピリッツを好む消費者はワインを飲むのを控えているわけではなくて、クラフトビールを飲む消費者の57%が前年と同じ量のワインを飲んでいる。さらに20%の人が前よりもワインをオープンしていると返答。

*人気ブランドは値上げを控えている。

ワイン消費者は高めのワインを買うようになっているけれど、好みのブランドが値上げをしたら買うのを躊躇している。最近、それに気づいてるワイナリーはほとんど大幅な値上げをしていない。その代わりに値を上げた新しいワインを紹介している。

*バイザグラスはナンバーワン

ディナーの時にワインをオーダーしようと思わせる一番の理由はバイザグラスのワインがある時だ。2番目はワインと料理が良く合うと思うときにワインをオーダーする。ワイン雑誌で高い点を取ったワインとレストランがプロモーションをしているスペシャルワインは重要ではないと返答している。

*イタリアンはワインを飲みたいと思わせる。

レストランでのワイン消費量は若干下降している。しかしワイン愛飲家はイタリアンとワインは関連付けていて、調査では頻繁にワインを飲む層は64%がイタリア料理だとワインをオーダーすると答えている。ステーキハウスは56%。日本料理と寿司を出すレストランではワインのオーダーは低い。

*スクリューキャップを敬遠しない。

ワイン消費者はスクリューキャップを敬遠しなくなっている。MGM リゾート・インターナショナルのマスター・ソムリエのジェイソン・スミス氏は彼のチームの50人のソムリエは喜んでスクリューキャップを開けて客に注いでいると述べている。またバイザグラス、宴会などではスクリューキャップが理想的と答えている。

*味の好みが陰と陽なのは当然。

今日のワイン消費者は陰と陽の味わいを探している。パネリストの一人であるガロのシニアバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーであるナベディアン氏を含むパネリストがあげたのは、フレッシュでリフレッシュ(生気を回復させる)な白、赤と泡物、あるいはプラッシュでフルボディの赤(そのためレッド・ブレンドの売り上げ向上)がトップに選ばれているけれど、真ん中のスタイルはあまり選ばれていない。

*缶ワインは人気があるが、これからも続く?

ワイン消費者は缶ワインを1年前よりも早い速度で買っている。ボトルを楽しむ時とは異なる場面で飲んでいるようだ。例えばスポーツイベント、ビーチ、ボトル持参が許可されていない公園など。しかしアルミニュームの缶に入ったワインはまずいという消費者もいる。ウエスト・コーストのスーパーのチェー店Raley’s のメンバーは人気が続くかどうかは確信がないとしている。