No.36 大規模ワイナリーと小さなワイナリー

No. 36 Date:2008-09-24

大規模ワイナリーと小さなワイナリー

小さな家族経営のワイナリーが造るカベルネ・ソーヴィニヨンが好きという気持ちが基本にある。だからいかにも素朴で家族がしこしことワインを造ってるんだ と思わせるラベルに目が行く。でもよく調べると株式会社が所有するワイナリーだったということが珍しくない。で、イメージが違ってがっかりして、じゃあ、 ワインの味も違ってくるのかなあ。ワインというのは主観で飲むものだから、そういうことはありえる。
ワイナリーもブドウ畑も持たずに、いいブドウを見つけると買って、どこかのワイナリーの設備を拝借してワインを造ってリリースする。ブドウ畑を所有してい て、ほとんどは他のワイナリーにブドウを売っているけれど、少量だけ醸造家に依頼してワインを造って出す。ワイナリーの建物は所有しているけれど、ブドウ 畑は持っていなくて、栽培農家と契約したり、いいブドウを見つけると購入してワインにしてリリースする。いろんな形でワインが市場に登場する。
もちろんブドウ畑とワイナリーを持って、ワインを造り続けているワイナリーもたくさん存在する。
品質の高いワインを造っていた小さなワイナリーが株式会社に買い取られてしまったときは、がっかりする。株式会社というのは利益を追求するからだ。買い取られた小さなワイナリーはその品質を今までどおり保つことが出来るのだろうか。
例えばガロとかボーリュー・ヴィンヤーズ、ロドニー・ストロングという大型ワイナリーは、ワイナリー内に小型ワイナリーを設置して、質の高いワイン造りを目指しているという。
例えばRavenswoodのZinfandelで 畑がDickerson というワイン。高い評価を受けている。このワイナリーがコンステレーションが所有するワイナリーになってしまった。このジンファンデルは質が低下したのだ ろうか?私はこのワインを最近飲んでいないのでわからない。
ラベルではなくて、飲んでみて美味しかったらいいということなのだけれど、むずかしいところだわね。