No. 31 Date:2007-10-28

新ラベル記載事項

アメリカの食料品は使用材料、カロリー、栄養分等を記載することが義務付けられている。その規制がワインにも適用されそうだということで、ワイン業界に波紋が生じている。
ワインを飲みながら、グラス1杯のカベルネに炭水化物がどのくらい含まれているのかなとか、たんぱく質は含まれているのかしらと考えることがあるのかしら?
連邦政府は新しい規則を制定して、アルコール度、カロリー、炭水化物、脂肪、たんぱく質の含有量を記載させるようにしようとしている。この規則はワインだけではなく、ビール、ウイスキー等、その他のアルコール飲料にも適用される。
この規則が適用になると、小型ワイナリー、特に零細経営ワイナリーは苦労することになる。高価な化学分析が要求されるうえに、リリースするひとつ、ひとつ のワインについて分析をしなければならないから費用がかさむ。小さなワイナリーは大型ワイナリーのように栄養分の含有量まで分析する設備を持っていないの で、化学分析を専門としている事務所に頼まなければならない。この化学分析の結果報告が提出されないと、ワインのラベルが認定されないというもの。

連邦政府はこの規則案についての意見徴集を1月27日まで行うとしている。ワイン業界ではアルコール度を記載するのは有益という意 見が大多数だし、すでに大半のラベルにアルコール度が記載されている。でも脂肪分とたんぱく質の含有量の記載要求については、化学分析をしたって含有量は ゼロなのが明らかなので、なぜ?という感じで首をかしげている。
カロリーを知りたい人はいるかもしれない。消費者のためになることは是非するべきだけれど、ゼロとわかっている栄養分についてまで要求してくるとなると、禁酒法を擁護しているグループの政治的影響力が動いているとしか感じられない。