No. 39   Date:2009-04-27

カウンター・ポイントのヴァーティカル・テイスティング


相棒が突然私のスケジュールを聞いた。
「何で?」
「うん、カウンター・ポイントのヴァーティ・カルテイスティングを家でしたいと思って」
「ローレル・グレンじゃなくて、カウンター・ポイント?」
「イエス」
「ふーん、プレスとか招待するわけ?」
「いや、カウンター・ポイントがどんな風に熟成しているか僕が知りたいんだ」
「なるほど」
というわけで、1988年から2000年までのカウンター・ポイントのテイスティングを我が家で行うことになった。
全員で10人。相棒がその夜のディナーまで自分で料理した。こういうことが彼は好きなんだなあ。テーブルセットは私が担当。白い紙を敷いて各ボトルの前にヴィンテージを書いて、グラスをひとずつ置いた。こういう風に試飲するのがすきなんだと相棒。
私の感想:A,B,Cでランク付けをしてみました。
1988年:B+
程よい熟成香り。フルーツがまだ少し残っていて少しだけ若さもあるので驚いた。フィニッシュはやや短め。でもまだ十分に楽しめる。
1989年:C
熟成香。雨が降って出来が良くなかった気候を反映していて、ワインが弱った状態だった。
1990年:A
スパイスと赤肉の香り。ほんの少しの熟成香が興味深いワインにしている。スパイスの味が長く続くフィニッシュ。これはとてもいいんじゃないという感じのワインになっていた。
1991年:C
落ち葉に雨が降った香りが特徴の昔のボルドーのワインみたい。同じヴィンテージでも、ボトルによってブレッタノマイセスと呼ばれるイーストの繁殖度が違うので、評価が変わると思う。ボトルによっては程よい古いボルドー風の香りで、いいニュアンスとなってるかもしれない。
1992年は間違ってローレル・グレンを持ってきてしまったので、この夜は試飲できなかった。
1993年:B+
控えめな香り。少しだけ熟成香。赤肉と少しのフルーツの甘味。タンニンがまだはっきりと存在する中くらいの長さのフィニッシュ。なかなかいい。
1994年:B+
まだ若さが十分に残っている香り。程よいフルーティな口当たり。タンニンと少しの苦味の中程度の長さのフィニッシュ。
1995年:A
スパイスの深い香り。フルーティで長いフィニッシュ。バランスの良いワイン。とてもいい状態に熟成している。私にとっては今が、飲み頃。
1996年:A+
深く程よい熟成香。フルーティでフィニッシュも長く、バランスが取れた良いワイン。これもとても良い状態に熟していて、まだ持つけれど、私の好みとしては、今が飲み頃。
1997年:A-もしくはB+
スパイスの香り。口に含むと生き生きとした酸味が特色。長いフィニッシュ。
1998年:A―もしくはB+
少しだけ湿った落ち葉のニュアンスを持つ深い香り。少しのフルーティさを持つソフトで優しいワイン。
1999年:A
凝縮度の高い張りのある、スケールの大きさを感じさせるワイン。
2000年:A