Santa Lucia Highlands地区のテイスティング

この地区のピノ・ノワールが注目を浴び始めたのは何年前だったかしら。アルコール度が高く、味わいが凝縮した、時にはオーク樽の香りと味が強い影響を与えているパワフルなピノ・ノワール。その個性がそのころ好まれたワイン(ワイン誌の評価によって作り上げられたトレンド)とぴったりだった。

そして今、ピノ・ノワールのスタイルのトレンドが変わってきている。

2月のある日サンフランシスコでこの地区の試飲会があった。どういうスタイルのピノ・ノワールを生産し始めているのかしら。それを今回の試飲会で確かめてみようと出かけた。

ピノ・ノワールの人気が高いことは確か。多数のレストラン関係者が参加していた。そしてそれはこの地区のピノ・ノワールに対する関心度が高いということでもある。スタイルは確実に変化していた。

サンタ・ルシア・ハイランドのブドウ栽培地区としての近代史は1970年代から始まった。AVAとして認定されたのは1991年。この地区は高地(標高98フィートから2349フィート)に位置していることと海からの風と霧のため涼しい。涼しい地区に適しているピノ・ノワールとシャルドネが主に栽培されている。次いで涼しい地区のシラー。栽培面積は5900エーカー。そのうちピノ・ノワールが2700エーカー、シャルドネが2000エーカーを占めている。この地区のシラーも徐々に注目を浴び始めている。

この地区には約40ほどのブドウ畑があって、数社のワイナリーがよく名前を聞く同じ畑のブドウを使ってブドウ畑名入りでワインを生産している。よく聞く畑の名前はGarys’ Vineyard, Sleepy Hollow, Pariso Vineyard, Doctor’s Vineyard, Rosella’s Vineyard。私がいいなと思ったワインはGarys’ Vineyardの畑のブドウを使ったのが多かった。そしてワインの値段も高い。次いで Sleepy Hollowかな。

この試飲会で出会った私が探しているエレガントで華やかさを持つピノ・ノワールをあげてみました。すごく混んでいたので残念ながら飲み逃した(諦めたので)ワイナリーもあると思います。

★Kori

2010年ピノ・ノワール KW Ranch $38

★Kosta Brown

2009年ピノ・ノワール Rosella’s Vineyard $72

2009 年ピノ・ノワール Gary’ Vineyard $72

★McIntyre

2009年 ピノ・ノワール Estate $36

★Testarossa

2010年ピノ・ノワール SLH $39

2009年ピノ・ノワール Garys’ Vineyard $59

大きな可能性を秘めた地区とは私には思えないけれど、いいピノが生産されると思う。注目していきたい。