No.53 美味しいワインを探して,ピノ・ノワール

 


美味しいワインを探して

ピノ・ノワール

カリフォルニアのピノと言うと、みずみずしい果肉の厚みが感じられるちょっと熟し気味でアルコール度が15-16%のピノを想像する方も多いのでは?フルーティで美味しいことは確か。でももしかしてこれって、ピノじゃなくてシラーでもいいのかも?だから私を含めてシラーみたいなピノって表現する人も結構いるよね。

主流のワイン誌でシラーみたいなピノが高得点を得るから、このタイプのピノを買う人が多くなる。するとワイナリーは売れ筋ワインを造るわけだから、このタイプのピノを造るというサイクルが出来る。フルーツ味がいっぱいだから、確かに美味しいと感じる人がたくさんいると思う。醸造家はブドウが過熟気味になるまで待ってから摘むので、アルコール度が高くなる。

でもここ1-2年、エレガントなバランスの取れたカリフォルニアのピノが造られはじめている。

軽やかでデリケートなワイン。口当たりがシルキー、単にフルーツの味だけではなくて、ほんのりとスパイシー、花の香り、土の香り、なめし皮。それに自然の質のいい酸味が豊かなのでいろんな料理にマッチするピノ。

でもブルゴーニューのピノを造ろうとしているわけではなくて、カリフォルニアらしいピノを目指している。2012年はそういうピノを探しに出かけようと思っています。

その基準ポイント:

1、色は濃くなくてもオーケー。

2、味わいに複雑実があること。クローヴ、少しだけ土、干草、なめし皮、紅茶、ラズベリー、チェリーなど。

3、アルコール度は15-16%ではないもの。ブルゴーニューではアルコールドが14%だとよい年だという。14%代はグッド!

4、軽やかなボディ、シルキーな口当たりでエレガントであること。

5、涼しい栽培地区のもの。ソノマ・コースト北部の涼しい地区、アンダーソン・ヴァレー、サンタ・マリア・ヴァレー、サンタ・リタヒルズ、カーネロス地区、サンタ・クルズマウンテン。

そういうワインを上げてみました。

Au Bon Climat, La Bauge Audessus

Saintsbury, Garnet

Roessler Cellars, La Encantada

Talley, Rosemary's Vineyard

Failla, Occidental Ridge Vineyard