アメリカのワイントレンド

2014年はメジャ-ワイン誌の点数を書いた札をつけるのをやめた1-9-15マーケットウオッチ

ワインショップが多かった。そしてスペクテーター誌のワインの宣伝用の説明を書いてあるものをつけるのではなく、自分たちの言葉で手書きしたワインコメントをつけるショップが多くなったという。

またワインリストに点数も書いていたレストランでは点数を書くのはやめて、かわりにスタッフのワイン教育に力を入れたり、お客さんと楽しくワインについておしゃべリできるソムリエを採用するようになったとのこと。

メジャー誌の点数を参考にしてワインを買う層は、どちらかというとワイン市場が今まで頼ってきた年齢が高い層で、若い世代は離れつつある。高い点数が付くと(若い層はこの点数システムのからくりにも疑問を持っている)値段ががーんと上がるということもあって敬遠気味。

この現象の原因のひとつとしてスマホンがあげられている。アメリカでワインのオタクに人気のあるアプリケーションにDelectableiPhoneのみ)とVivino (Android, Windows Phone)というのがあって、ワインのラベルの写真を送るとそのワインについての情報がパッと出てくる。さらにそのワインについて5星(Vivino)、スマイリーフェイス(Delectable)評価とワインオタクは参加することができる。

どちらもまだ多少欠陥があるようだけれど、便利ではある。Delectableはカリフォルニアワインに強いそうで、サンフランシスコ・クロニカル誌のワインライターであるジョン・ボネが勧める軽やかでバランスのとれたワインが好みの人はこちらがお勧めだそう。

ワイン消費者はロバート・パーカーなどから離れて、似たような味覚を持つワイン好きと意見を交わして買うようになってきているということなのだろう。ロバート・パーカーが高い点を付けるワインは一人の人間がいいと思ったということで、自分がそれをいいと思うかどうかは別なのだ。

2015年のワイントレンド

トレンド予測の記事に共通して書かれているのは、シャンパンが売れ出しているということ。

スパークリングワイン、プロセッコも売れ行きがよくなっているけれど、フランスのシャンパンの売れ行きが2009年以来順調に販売を伸ばしている。

ようやくアメリカでもシャンパンをたしなむ男性が増えてきたということか。シャンパンはデートのときに女性を喜ばせるために飲んでたのが、日常でも飲むものに変わってきているのだろう。

何年か前のことだけれど、スイスでワインフェスティバルがあって参加していたときのこと。会場のホテルのロビーのあちこちで男性たちがシャンパンを飲んで談笑していた。ヨーロッパの紳士たちは男同士でもシャンパンを楽しんでいたことに新鮮な驚きを感じたものだけれど、そういう時代がアメリカにもやってくるのかしら。

またしても若い世代が販売トレンドを生み出しつつあることのひとつの証明なのだと思うけれど、スパークリングワイン(シャンパンも含む)は結婚式とか誕生日とかスペシャルな場でだけ泡物をオープンするのではなくて、日常的に飲み始めてるという。