今年で19回目になるローヌ・レンジャー・テイスティングに今年も行ってきました。
もう言い尽くされていますが、シャルドネ、カベルネ、メルローの次はシラーブームが来ると大きな期待が寄せられてからもう随分と年月がたちましたが、今も鳴かず飛ばずで低空飛行を続けたままです。でもシラーファンは確実に存在しています。小さなワイナリーがコツコツと個性的で良質のシラーを生産していますが、ワインメディアに大きく取り上げられることはあまりありません。でもその方がシラーファンにとってはファン冥利につきるかもしれませんね。
そういう小さな良質なシラーは、残念ながら、なかなか手に入らないし、こういう大きなテイスティングにも、ほとんど参加していません。
今回はローヌー品種のロゼとシラーとグルナッシュを集中的に試飲してみました。といっても参加ワイナリーの3分の1しかカバーできませんでした。
限られた数のワイナリーしか試飲できなかったので、落としてしまったワイナリーもあると思いますが、個性を感じるワインは少なかったです。
ロゼ:
Adelaida Cellars
2015 Rose GSM $20
スイカの香りが素敵なロゼ。このワイナリーはやや熟し気味のタイプのワイン生産が特色ですが、このロゼは多少のフルーツの甘みがあるけれど、酸とのバランスが良く、フィニッシュが好印象。
Campovida
2015 Rose di Grenache, Trails End Vineyard $34
スイカの香りがして、個性的なロゼ。いいねと思って価格をみるとロゼとしては34ドルと高い!その理由を尋ねたら、「ブリーディングではなくて、ロゼ用としてブドウを摘んで造ってるのでこの値段になります」とキッパリと言われました。
グルナッシュ:
Thirty-Seven Wines
2014 Grenache, Sonoma Coast $26
コクのあるタイプ。程よく熟したブドウから造られていて、このくらい熟しているのが、飲み心地がいいかなと感じた。価格も手頃。ただし生産量が68ケース。
ワイナリーの名前はサンフランシスコへ行くときに通る37号線沿いにあることからつけられたとのこと。
シラー:
Andrew Murray Vineyards
2014 Syrah Watch Hill Vineyard $40
ガンパウダーを思わせる典型的なシラー香。口当たりがソフトで程よくライプ。バランスがいい。
Pax Wine Cellars
2012 Syrah, Castelli-Knight Ranch $70
過熟ワイン全盛時代の筆頭だった、パックス氏。突然冷涼地区のシラー生産に転換。今は新カリフォルニアワイン(酸味が明確な、ややもすると逆に未熟な風味が特色のワインが多いかな)のリーダーと自認。彼が造る白ワインは新カリフォルニアワインの特色がはっきりと出ているけれど、このシラーは未熟ブドウから造られていない。綺麗に酸がのったシラー。でも高いね。
ローヌーブレンド
Tablas Creek Vineyard
2013 Esprit de Tablas $55
エレガントで口当たりがソフト。常に質の安定したワインを生産。