久しぶりのワイナリー訪問,癒されました。 

昨年7月に恐る恐るシャトー・セント・ジーン(Chateau St. Jean) を訪問して、ピクニックをしてから、ずいぶんと時間が経ちました。ソノマ・カウンティは予防接種を済ませた人の数が増えたことから、ワイナリー(人数制限ですが)のテイスティングルームのオープンが許可されています。

マリマー・エステート(Marimar Estate)でフード&ワイン($55)のコースを楽しむことにしました。ワクチン接種が終わっている友人のK子さんと一緒です。

毎日、好天気が続くソノマ。雨が降らないので今夏は干ばつが必然です。水不足がぶどうの成長に与える影響とか山火事が心配です。

でも真っ青な空の下、きれいな空気を吸いながらのワインカントリーのドライブは爽快です。美しい手入れの行き届いた新緑のブドウ畑を眺めながらのドライブ。

心配事は忘れて、しっかりとワイナリー訪問を楽しむことにしました。

マリマー・エステート(Marimar Estate)のオーナーは世界的に有名なスペインの家族経営会社、ボデガ・トーレス(Torres bodega)のトーレス家の長女、マリマー・トーレスです。

マリマー・エステートはソノマコーストのグレイトンという小さな町のすぐ近くにあります。太平洋からわずか16KMという涼しい地区(ソノマ・コースト)に位置しているので、生産しているワインは、もちろん、ピノ・ノワールとシャルドネ。アルバニーニョも少し生産しています。ブドウの栽培にバイオダイナミックの栽培法を取り入れています。

1986年にDon Miguel Vinyard(父親の名前)にシャルドネ種とピノ・ノワール種を植えて、1989年シャルドネを1992年に初リリースしました。1992年にワイナリーを建設、年間生産量は約15000ケースです。

女性オーナーはカタルーニャ料理の本を出版しています。ワインと組わせるタパスは、彼女の本から選ばれています。

「ハーイ、ハウアーユー?」入り口を入るとマスクをした女性スタッフの一人がフレンドリーに接してくれます。スタッフの全員がコロナの予防接種は終わっているけれども、マスクをしてます。

テイスティングルームは訪問客がいなくて、ひっそりとしていました。コロナ前は長いテーブルが数個設置されている広い部屋はテイスティングをしている人たちで活気があったことでしょう。

受付の女性が注いでくれたロゼを片手に、テラスへ案内されました。お花に囲まれたテラスの2つのテーブルの先客が、ゆったりとフード&ワインのペアリングを楽しんでいます。広めのテラスにはテーブルが4つ。2メートルのテーブル間の距離がしっかり取られています。

ソノマコースト特有の少し海の湿り気を感じさせる優しい風と澄んだ空気が心地いいです。真っ青な空から降り注ぐ太陽。パラソルの下は快適です。フードとワインのペアリングにピッタリ。

ロゼが解放感を盛り上げてくれます。2人なので、おしゃべりが弾んで少々長い待ち時間が全然気になりません。

ワインと食べ物のセットが目の前に置かれました。

2つの白ワインに2つのタパス。どのワインも自然酵母で発酵されています。

2018年 Chardonnay - Albanino (Don Miguel Vineyard)

シャルドネにアルバリーニョ(40%)をブレンド。ステンレスの発酵タンクで発酵。華やかでフルーティな香りと味わい。

タパス:ガーリックと赤ピーマンのソースに大海老が入った一品ととてもよくマッチしてます。

2017 Dobles Lias Chardonnay (Don Miguel Vineyard)

他のシャルドネを瓶詰めする時に、樽に残っている澱を取って、シャルドネが詰めてある3樽にその澱を加えて、17ヶ月樽熟成したもの。

「ワインが曇ってますね」

「イエス、ノン・フィルターですから」

「ろ過をしてない白ワインは珍しくないけれど、そのために曇っているワインというのは初めてだわ」心の中でぶつぶつ。

「わあ、これ美味しい!」とK子さん。ワインの濁りは全く気にしていません。

フルーティ(レモン・フラン?)な香りに少しだけオーク樽の香り。コクがある。甘いレモンにオーク樽の味わいがアクセントのフィニッシュ。

タパス:ズッキーニが入った小さな甘くないパンケーキ。シャルドネとのマッチングはぴったり。

2つのピノ・ノワールと2品のタパス

2015年 Metodo Antiguo Pinot Noir (Dona Margarita Vineyard、母親の名前))

全房発酵。ベリーと湿った森の土の香り。シナモン、スパイス、しっかりしたタンニン。

タパス:ポークのひき肉と、ソーセージ、パインナッツ、レーズンを詰めたキャベツロール。タンニンが滑らかに感じられて、この組み合わせもよくマッチ。

2015年 Earthquake Block Pinot Noir (Don Miguel Vineyard)

除梗して発酵。ノン・フィルター。ブラックプラム、ワイルドベリーの香り。味わいはオレンジピール、クローブ、少しの杉。

タパス:イチジクにチョコレートとナッツを詰めて、たっぷりのチョコレートソース。

良質のチョコレート。でもちょっと甘すぎかも。ピノ・ノワールと合わせるのはちょっと大変。

タパスに合わせて出されたワインは全てマリマー・クラブの会員専用のワインでした。

ワインもタパスの味付けも全体的に優しい感じで、味覚も心も癒されました。

ワイナリー訪問が新鮮に感じられて、すっかりリフレッシュ。

次はどこを訪問しようかしら?

日本のコロナ感染は、まだまだ苦しい状況にありますが、一日も早く、状況が良くなることを祈っています。