ハードサイダー(Hard Cider)
最近ハードサイダー(Hard Cider)がサンフランシスコを含むこの周辺で、お金に余裕があって、ちょっとしゃれた暮らしをしてる人たちの間で静かなブームなだ。夏になるともっと飲む人が増えるだろう。ただしビールをがんがん飲む人たちの間でははやらないだろうね。
先日、ソノマの高級スーパー(主にオーガニック商品を扱っている)へ行ったら、ワイン売り場の試飲コーナーでハードサイダーの試飲をしていた。ビールコーナーにたくさんのハードサイダーが売られているので、驚いた。ビールだとばっかり思って見過ごしていた。
別の日にヒールズバーグの町にある洒落たマーケットのバーで知人と待ち合わせしたときのこと。カウンターで待ち時間をつぶしていた。オン・タップのワイン&ビールのリスト(白6種類、赤6種類、ビール5種類)にハードサイダー(こちらもオン・タップ)が載っている。
若くてハンサムで意欲的な男性が応対してくれた。
「最近、ハードサイダーが売れてるって聞いたけど、、、、」といったら「試飲してみる?人気があるんだよ」といってグラスに注いでくれた。デリケートな細かい泡、軽くて爽快。甘さがなくフィニッシュがすっきり。
ワイン飲みの私は「リンゴの香りが強くて、もったり?した口当たりでほろりと甘いのはちょっとねー」と偏見をもちながら口に含んだんだけど、その爽やかさに思わず「いいね!」アルコール度数が低いこともありがたい。
Golden State Cider Mighty Dry というブランドで地元のセバストプールで生産されている。この町はリンゴの産地なので、納得。
ハードサイダーはリンゴを発酵して造ったもので、イギリスではサイダーと呼ばれていて良く知られている飲み物だという。ヨーロッパのいくつかの国でも飲まれている。日本ではシードルとかリンゴ酒として出ているのかな。NHKの朝のドラマの影響でアップルワインが出てきているとか。
アメリカとカナダではサイダーは甘くて炭酸が含まれた清涼飲料を指す。これにハードがついてハードサイダーになるとアルコール度が2%から9%ほどで、ビールと白ワインの真ん中辺りに位置する飲み物となる。
ビール会社とワイナリーがハードサイダー生産に進出中で、白ワイン生産を意識して発酵を進めているところも少なくない。
相変わらずユニークなアイテムに挑戦するワイナリー、Bonny Doon VineyardではQuerryという名前で スパークリング・ハード・サイダー(リンゴ、梨、マルメロをブレンド)を出している。残念ながら私はまだ飲んだことがない。
ソノマのスーパーで試飲したハードサイダーは、リンゴの香りがしっかりとあってほろりと甘いタイプだった。このタイプのハードサイダーは私は避けたいな。
試飲に立ち寄った中年の男性は、戸惑った表情で試飲、その表情のまま無言で立ち去った(笑)
数少ない試飲の中で二つのブランドが今は気に入っている。
Boonville Cider House Bite Hard
Golden State Cider Mighty Dry はマーケットではビールか清涼飲料のように缶で売られていて、こちらのほうは、バーで飲んだのより少しだけ青いりんごの感じがあって、ちょっとがっかり。
辛口タイプのハードサイダーは食前酒、日中の集まり、湿度が高い夏の夜に
ちょこっと一杯というときなんかにいい感じなのだ。ビールのようにお腹が膨れないのもありがたい。