ソノマの暮らしブログ

カリフォルニア州ソノマに住んで25年。第二の故郷と決めた美しいワインカントリーで、ワインを追いかけて暮らしています。

Olive Festival



Olive Festival

我が家から車で20分ほど離れたところにJacuzzi Vineyardsというワイナリーがある。イタリアのヴィレッジスタイルの建物で、半分がワイナリーで半分がオリーブを作っている会社が入っている。朝、新聞を見たらオリーブ・フェスティヴァル開催とある。今日は快晴。カリフォルニアの青い空とオリーブはぴったりのイメージ。このイメージに誘われて出かけてみた。

カリフォルニアの天候はイタリアに似ているので、ワインカントリーの人里はなれた山中を走っているとブドウ畑も目に入るけれど、広大なオリーブ畑が起伏に富んだ丘陵地を埋めているのが目に入ることが結構ある。オリーブの樹を植えてギフト用にオリーブオイルを作っているワイナリーも少なくない。ナパにあるLong Meadow Ranch というワイナリーは高品質のオリーブ・オイルをワイナリー内で生産して売っている。

オリーブ・フェスティヴアルでオイルではなくて、食用のオリーブの作り方について学んだ。食用オリーブに二つの色がある。一つはオリーブ色?でひとつは真っ黒。オリーブ色のを作るときにはまだ青い実を積んでアルカリ液につけて、それは毒だから、水につけておいて何度も水を替えて、それから塩水に入れて、好みのハーブなどを入れて、それからオリーブとしてテーブルに出てくる。我が家にも2本オリーブの樹があるので、友人がくれたレシピーに従って一度だけ作ってみた。裏庭のハーブを使って、道路の名前がキャリガーなので、裏庭のローズマリーや鉢に植えてあるタラゴン、パセリなんかを入れて、「キャリガーのオリーブ」なんてネーミングして楽しんだ。それが予想外に美味しかったので驚いたものだ。でも毒を使うことにちょっと気が滅入って、ここ数年作っていない。

このフェスティヴァルで学んだのは、アルカリ液につける方法のほかに、水でさらして作る方法もあるということ。アルカリ液につけて処理をしたのと、水だけで処理したのと試食。食べなれているせいもあるのかもしれないけれど、やっぱりアルカリ液を使ったのが美味しかった。水だけで処理したのは、説明してくれたとおり、オリーブを樹からとって食べたときの素直な味。食べた後に少しだけれど苦味が残る。でも健康的。

一度オリーブオイルを作る作業所でベルトコンベアにのっている生のオリーブの実の中から、よく熟したものと意識的に黒いオリーブの実をとって、口に入れた。その苦さに思わずギャーと言ってしまった。あのときのオリーブほど苦くないけれど、やっぱり水で処理したのは苦い。

もう一つ、表面がしわしわになった黒いオリーブも食用としてテーブルに出てくる。その簡単な作り方を教わった。コットンの白い枕カバーに塩をたっぷり入れてそこへ黒く熟したオリーブを数カ月入れておくという方法。塩に漬けておくと水分が抜けてしわしわになったオリーブになる。後は塩分を少しだけ水につけて塩抜きをすればいい。これなら怠け者の私でも出来るし、健康的。多少塩辛いのが欠点だけれど、この方法で今年はオリーブを処理しようと思う。

Jacuzzi Vineyardsのワインはここでしか試飲できないし買えないという営業をしている。いいチャンスだとばかりにオリーブオイルの試飲(フレッシュなオリーブオイルは白コショウと梨の味がして美味しい)の後はワインの試飲。主にイタリア系ワインを生産している。どうしても買いたいと思わせてくれるワインなかったけれど、良質のワインだった。

試飲の後は、オリーブを使った料理をピクニック用に売っていたので、広いテラスで日を浴びながらエンジョイ。

ピンクの桜が駐車場に咲いていた。日本と同じ桜だった。懐かしい!

週末のちょっとした楽しみ。浮き浮きした気分で帰宅。


続きを読む
1110 ヒット

Tres Hijas Vineyards



Tres Hijas Vineyards

Sabroso rojo

飲み仲間の一人、アブラムのワインがついにデビュー。デビューワインは2009年Sabroso rojo。スペイン語でSabroso rojo(美味しい赤)。ソノマ・ヴァレーの自宅の裏の小高い丘にある畑のブドウから造ったもの。数品種をブレンドして植えている。そのブレンドがシラー、ジンファンデル、ムルヴェードル、タナットと、とってもユニーク。世界に一つしか存在しないワイン。4品種を一緒に自然酵母で発酵している。

程よいフルーツ、飲み心地のいい楽しいワインだ。ランチでもディナーでも飽きないで楽しめる。

濃くて、フルーティなカリフォルニアの一般的な赤ワインのイメージとはちょっと違っている。偉大なワインじゃないけれど、こういうワインがもっとあってもいいなと思う。

リリースパーティは家族が一丸となってプランをし、仕切っていた。3人の娘さんがいることから、ワイナリーの名前はTres Hijas(トレス・イハス)Vineyards、スペイン語で3人の娘とつけた。

アブラムの仕事は不動産業。ワイン好きだからワインについてたくさん勉強していた。不動産業と小さなワイナリー。いつかワイナリーを持ちたいという夢がある人にとって、この組み合わせはいいかも。まず良い畑が付いた手ごろな家を見つけて買う。今までの勉強で得た知識とワイン業界の飲み仲間のコネを駆使して、気候、土壌、栽培条件に基づいて、どんなワインを造りたいか、造ることが可能かを考えて、ブドウ品種を決めて、植えて、それからワインを造る。

ズクリーミングイーグルの元オーナーの女性も不動産業。ワイナリーを持ちたいという夢をかなえる第一歩はワインカントリーで不動産業を営むこと?


続きを読む
1422 ヒット

Thanksgiving 2011




Thanksiving 2011

カリフォルニアへやってきたとき感謝祭というと食べて飲む祭りだと思ったから、これは私にも馴染める祭りだと単純に思っていた。でもこの日には由来があるのだった、当たり前の話だけれど。娘が幼稚園に行くようになって、「アメリカンインディアンがピルグラムにとうもろこしの育て方を教えてくれたのよ。収穫を感謝するお祭りなのよ」と教えてくれたことから、なるほどと納得。でもそれも遠い昔。今はまた単純にターキー(七面鳥)を食べる日と態度が悪くなっている自分に気が付く。

テレビでアナウンサーがあなたは何に感謝しますか?と視聴者にたずねていた。それで、そうよね、感謝祭は感謝する日なのよねと改めて感じた。

私がソノマへ越してきてからは、ずうっとラッキーなことに親友のランス&サンディが20ポンドもある七面鳥を3時間かけて焼いて、13人から17人ほどの人たちを招いてご馳走してくれている。一度も欠かさずに出席しているので、感謝祭は七面鳥を食べるものと思っていたのだけれど、友人たちはビーフ、ロブスター、鶉と、いろんなものをメインにして感謝祭を祝っているということだった。イタリア系の友人はターキーは料理しないという。なるほど、アメリカだ。その人のバックグラウンドによって、違うものを感謝祭に食べているのだ。

今年は娘がサンフランシスコに住んでいるので、気分的にとっても楽。1日前にソノマへやってきて二人でアピタイザーを作って持参。相棒はアジアの出張から、この日に帰国。

今年はアピタイザーがたくさんあって、ターキーが焼ける前に、お腹が一杯になりそうと思ったのだけれど、そんな心配は無用。こんがり焼けていい香りがキッチンに漂い始めたら、食欲がぐんと増した。ターキーは焼きすぎで肉が乾燥してしまってはだめなそうで、今年もベテランのランスがしっとりとした焼き具合の、それは美味しいターキーに焼き上げてくれた。サンディが作ったクランベリーのレリッシュ、詰め物(ターキーにつめずに別に料理)、コールスロー等、どれも美味しい。

飲んだワインの一部をずらりと並べたけれど(それは飲んだ全部のボトルではない)15本は並んでいると思う。今年のディナーは全員で15人、一人1本はこのグループでは普通のこと。もっとも15人のうち未成年が3人だから一人当たりの量はもっと多いかな?

今年はメキシコからのゲストも参加。ご主人は建築家だけれど、テキーラも作っている。奥様はお医者さん。素敵な知的カップル。

ディナーの最後は高級テキーラのテイスティング。マルガリータに使われているテキーラしか知らなかったから、樽熟成2年というテキーラを試飲して、そのまろやかさとコクに驚いた。マルガリータにプレミアムのテキーラを使うと味が車で言えばキャデラックのようになるとご主人のエンリッケ。テキーラの本を書いたランスとテキーラを私よりはずっと飲んでいる相棒は、そんなに味が変わらないから、マルガリータには一番シンプルなブランコでいいと主張。どっちなのかいつか試してみたい。

今年も穏やかで幸せ感に満ちた感謝祭を過ごさせていただいた。毎年感謝祭のディナーに招いてくれる家族のような親友夫妻に感謝。

これからもずうっと七面鳥を同じ仲間たちと楽しめますように。



続きを読む
1297 ヒット