ソノマの暮らしブログ

カリフォルニア州ソノマに住んで25年。第二の故郷と決めた美しいワインカントリーで、ワインを追いかけて暮らしています。

原稿が書けません

2月20日にソムリエ協会主催のセミナーでカリフォルニアの新しいスタイルのピノ・ノワールについてお話させていただくことになっています。その準備にワイナリーの取材を重ねていたのですが、突然、肩と首に激痛が走り、もう1週間ほど、デスクトップのコンピューターの前に座ることが出来ません。そのため、このサイトの原稿も書けず、画面が止まっています。

鍼もマッサージも、今のところきかず、あまりの痛みに涙がにじむ瞬間があったりで、、、、。 あせっています。

もう少しお待ちください。

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テキーラ (1)



グアダラハラへ行った旅の続きです。

エンリケの農場の広大な敷地にはたくさんのテキーラを寝かせる樽が並ぶ貯蔵庫があった。蒸留所はテキーラ市にあって、ここでは今のところ貯蔵だけ。将来的には農場に蒸留所を持ってくるとのこと。農場の丘の上から見える道を挟んで向かいの丘にはエンリケが所有する広大な灰色を混ぜたような緑色のアガヴェの畑が見える。良質なアガヴェを栽培するには傾斜地がいいのだそう。ブドウと同じで栽培する畑の土質、水はけ状態などが大事なのだという。ブドウと違うのは一度収穫すると、お終い。アガヴェの根がテキーラの原料だからだ。また新しく植えなければならないし、数年たったら休耕しなければならない。だからアガヴェ栽培農家になるには広大な畑が必要なのだ。そしてブドウよりさらに極端に栽培過剰、栽培過少を繰り返すので、エンリケは市場を注意深く観察して栽培量を決めるとのこと。

農場での聖餐式を終えてグアダラハラ市へ戻り、翌日、テキーラ生産のメッカ、テキーラ市へ行った。車で約1時間くらい。

小さな素敵な町。市庁の中庭にきれいなブルー形を基調とした壁画があった。テキーラの女神?、アガヴェなどが描かれている。

(続く)

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Communion 聖餐式


エンリケの家族はJaliscoという町の名士。家族の名前が付いた道路があった。お父さんがテキーラの原料であるアガヴェの栽培農家で広大な土地を持っていた。でもブドウと同じで(もしかしてもっと極端かも)高く売れる年、突然に供給過多で叩き売りの年とアップダウンがあって土地はあっても借金も多かった。それを息子のエンリケが売りに出ていたテキーラの蒸留所を買い取ってテキーラの生産も始めた。

広大な敷地にはたくさんの樽が並ぶ貯蔵庫があり、向かいの丘にはエンリケが所有する広大なアガヴェの畑が見える。

面白いのはこの地区では戦う闘牛ならぬ闘鶏?が盛んだということで、闘鶏用の鶏を600羽飼っている。

週日はグアダラハラに住んで子供はカトリックの学校へ通い、週末は農場で過ごす。

多くの従業員(60人と聞いたけれど、これはテキーラ生産に関係する人も入れてだと思う)が家族ぐるみで働いている。子供たちはとてもお行儀が良くて、本当に無心で愛らしいので、私のほほはほころびっぱなし。

聖餐式の前の日に、私たちも農場へ移動。鶏の大合唱の挨拶を受けた。この聖餐式の儀式はエンリケの家族だけのための農場の丘に立っている教会で牧師さんを招いて行われ、その後は200人を招いてのパーティが午後の3時から朝の2時まで。マリアッチのバンドも入って、テキーラ、ビールのがんがん飲んで歌える人は歌ってと楽しいパーティ。

エンリケはお金持ちだけれど、パーティ、教会のお花から料理まで全て従業員と家族で実行。ケータリングは頼まない。子供の教育のためだという。

奥様のマリアエレナは儀式用のドレスに着替える寸前まで、前日からお料理、お花、テーブルと駆け回っていた。

エンリケが総指揮をとり、相棒と友人も野菜を切るのやテーブルとイスをならべるのやら、テーブルクロスをかけるのやら手伝っていた。私はスペイン語が話せないので、役に立たないからもっぱら写真撮り。

料理担当の従業員カップルが3つの大型の銅製の鍋でラードで鶏肉、豚肉、羊肉を4時間煮込んでいた。

トルティヤの中にひき肉を入れて2本の爪楊枝で止めて800個のタコスを作っていた。その作業をエンリケの二人の子供と料理担当のカップルの子供たちが当然のことのように手伝っていた。それをラードで揚げる。そばで写真を撮っていたら、揚げたてを食べさせてくれた。

これを翌日パーティのときに再び揚げて、出すのだ。

素晴らしい経験。メキシコの人たちは家族が大切。一体となって協力し合って暮らしている。祖父母が生きていたころ、家族って、こんな感じだったなあと、懐しかった。

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