3月24日、日曜日に高校生が組織した大規模のデモンストレーションがアメリカ国内、そして世界中で(約800カ所)繰り広げられました。ニュージーランド、オーストラリア、イギリス、ベルギー、インド、フランス、中国、そして日本も参加したと記事にありました。

ワシントン市では80万人がデモに参加したと報道されています。

夫はサンフランシスコで、私は諸事情からソノマのプラザで開催された銃規制法成立を求めるデモに参加。サンフランシスコはかなりの規模だったと夫が言っていました。ソノマもプラザの公園を囲む通りをデモ行進。老いも若きもたくさんの人が参加していました。

ご存知のように2月14日にフロリダ州の高校で19歳の元この学校に通っていた男生徒によって17人の生徒と先生が殺されました。大量殺人です。言うまでもなくAR-15, 半自動ライフル銃が使われました。缶ビールは21歳にならなければ買えないのに、AR-15は買えるのです。

たったの6分20秒で17人が殺されました。

東海岸は西海岸より3時間(時差のため)早いので、午前中にワシントン市での集会の様子がテレビで報道されてました。高校生(スピーチは全員が高校生)の一人、女子高校生が、今日は殺された友人の18歳の誕生日だと涙ながら話して、ハピーバースディの歌を全員で合唱。彼女の悲しさが伝わってきて、見ている私も涙が出ました。いつもは硬派のリベラルなジャーナリストもティッシュペーパーで涙を拭きながらコメントしてました。

この若者たちは本来なら、高校生活を生徒として過ごしていたはずなのに、突然のライフル襲撃を受けるという残酷な事態に巻き込まれ、嘆き悲しむだけではなく、怒りを銃規制法成立要求運動へと怒りを転換しました。大人がうやむやにしている中で自分たちで運動を繰り広げることを、言ってみれば強いられたわけです。アメリカの高校生(小学校も大学も)は、いつ銃による襲撃が襲ってくるかと恐怖心を抱えて学校に通っています。

ソノマの小学校では子供たちがこの事件を知って動揺したので、学校としてはどのように対応するべきか悩んだそうです。

まず亡くなった方たちのために黙とうをして、生徒全員が先生たちにとって、とても大切であること、安全で楽しい場所にするために、頑張っていることを伝えたそうです。

もし誰かが助けが必要だと思ったら、助けてあげるように、何かおかしいと思ったら、両親か先生に伝えること。親切な心を世界中に広げることが出来るはずと伝えたとのこと。上級生はそのことについてクラスで話し合ったそうです。

小学校では、毎月、火災と地震の避難訓練をしています。それに加えて構内で緊急事態が発生した場合に、カギをかけて隠れる訓練も年に2回しています。

私が小学生だったら、テレビで学校の襲撃事件を知って、こういう訓練を受けたりしたら、学校へ行くのが恐ろしくなるだろうと思います。

基本的に暴力社会であるアメリカでは安全な環境で学ぶはずの学校に、銃による襲撃があるかもと覚悟して通うんですね。

大規模な集会とデモを短時間で組織した若者たち、そして全米でデモ行進に参加した若者たちが18歳になって選挙権を得た時、多数が銃規制法の成立を主張する議員に投票して、法律が成立することを祈るばかりです。

日本の高校生は幸せですね。