ワインの熟成の現実

ワインの熟成の現実

ワインの熟成についてつらつらと考えてみた。

大雑把に分けると

1.  熟成するワイン

2.  熟成しないワイン

3.  さまざまな条件により熟成するかもしれないし、熟成しないかもしれないワイン

1については本にも書かれているし、これぞワインと心を傾けているワインラヴァーズも多い。でもこのカテゴリーに属するワインは少ない。大半のワインは早くに飲んだほうが美味しいよというワイン。

ワインの多くは若いときにはフルーティだ。(最初からフルーティさがないワインもあるけれど)そのフルーティさが年とともに消えていく。タンニンがこなれ、酸味もまろやかになり口当たりが優しいワインになる。フルーティさが熟成の味に変わっていく。長く熟成させたワインが好きだという人でも、どのくらいフーティさが消えたワインが好みなのか、その人によって違ってくる。熟成したワインをたくさん飲んでいくと、これぞワイン!とその味わいが好きになる人と、この香りと味あんまり好みじゃないなと思う人が出てくるという説があって、私もそう思う。

何事にも例外があるけれど、大量生産された安めのワインは、まず熟成しない。若さを楽しんで飲んだらいい。

長く熟成したらどんな風になっているかが楽しみという人もいらっしゃるだろう。で、3のカテゴリーを集めている人もいるのかな?外れたら悔しいけれど、期待を裏切らずに素晴らしいワインに熟成しているときの感激をもとめて、、、。 

長く熟成させたワインは、品種の個性があまり残っていない。ただ素晴らしい赤ワインになっていくのだと私は思うのだけれど。それがいいとか悪いとかというのではなくて。

最近。1994年のEdmunds St. Johnのジンファンデルを飲んだ。20年たっている。ブラインドだと、ジンファンデルとははっきりわからなくて、良く熟したボルドー系品種のブレンドかなと思った。しなやかで口当たりの良い、まだフルーティさが残っている美味しい赤ワインだった。ジンファンデルは熟成に向かないと、思っていたから、驚いた。どの品種にも例外っていうのがあるんだよね。

もうひとつ長い熟成で品種がわからなくなっていたワインに、スペインのリオハがある。ブルゴーニュの赤かと思ってしまった。これは結構、例があるらしい。

で私は熟成したワイン(でも少しフルーティさが残っているワイン)を美味しいと思うし、感激して飲むけれど、そのタイプばかり飲み続けると、やっぱりきらきらと輝く若いワインも飲みたいなと思う。熟年と青年の話じゃないよ。