No.20 マウント・ヴィーダ・テイスティング

ンドムリッジ・ワイナリーの スーザン&ビル夫妻

No. 20 Date:2005-11-01

ワイン・フェスティヴァル
10月15日に恒例のマウント・ヴィーダ地区のテイスティングンに行ってきた。この地区にはワイナリーが17しかないので、試飲するのも気軽だ。
インディアンサマーが続いているときで、ようやく晩熟ブドウ品種の収穫に入りかけていた。シラーだけを栽培しているラギアー・メレディス(デイヴィス校でぶ どうのDNAをつきとめた元教授と彼女の夫が所有するワイナリー)の醸造栽培を担当しているご主人がシラーは摘み終わってタンクに入っているので、ほっとしていると言っていたが、マウント・ヴィーダーに広大なブドウ畑を所有しているヘス・コレクションは全ての収穫が終えるのにサンクスギ・ヴィング(11月24日)までかかるかもしれないと言う。カベルネ等の晩熟品種の生産栽培をしているワイナリーはまだ50%しか終わっていないと言っていた。でも翌日は38度ほどの真夏の暑さだったので、熟するのが早まっているだろう。でも10月27,28日と雨が降って、晩秋の趣が濃くなってきた。その後は快晴の日々が続いているけれど、今年は良質ワインを造るために未熟なブドウは摘まないという信念を持つワイナリーは残念ながら摘み残さなければならないブドウが出そうだ。(10月29日現在)高温の暑い日々が11月に入って1週間以上続くという奇跡が起きるかもしれない。栽培者たちはそう祈っているはず。
この地区の全体の印象はやや軽めのワインが多いということだ。ワインをドリップで落としたコーヒータイプとエスプレッソタイプ、あるいはスープだとコンソメ タイプと野菜等をよく煮てからミキサーにかけてとろみのあるタイプに分けたとすると、この地区のワインは大半が(カベルネを含めて)、ドリップで落とした コーヒー、コンソメタイプが多いと思った。ボディはやや軽めなのだが、味わいは十分にあるというワインが多かった。今、流行のこってりタイプ、過熟タイプ のワイナリーが2つほどあったので、ああ、こういうワインも造れるんだと思って値段を見ると1本が75ドル。たまんないね!

Lagier-Meredith
2002年シラー
シラー特有のくさみ。ダークフルーツ、ビーツ、口当たりの優しいシラー。
2003年シラー
まだ閉じているので、ややシンプル。でも白コショウの香りがいい。

Lokoya
2002年カベルネ・ソーヴィニヨン
Veeder Peak Vineyard 黒フルーツの深みのある香り。酸味とタンニンも十分。このワイナリーのカベルネにしては、やや軽め。

Mayacamas
1999年シャルドネ
ここのシャルドネはエイジングすると本領を発揮する。美味しいぱりっとした酸と程よい甘味。

O’shaughnessy
2002年カベルネ・ソーヴィニヨン
スモーキー、ジャミー、甘味と酸味がまだ別々に登場してくる。この地区のワインとしては珍しく中位のパワー。ライプスタイルを目指しているようだ。

Random Ridge
2001年カベルネ・ソーヴィニヨン
ヨード香。ダークフルーツ。美味しい酸味。口に含んだときに真ん中の味わいがふっと抜けるところが残念。

Robert Craig
2002年カベルネ・ソーヴィニヨン
ソフトで軽やか。優しいワイン。でも味わいは十分にある。

Rubissow-Sargent
2001 Trompettes(カベルネ・フランとカベルネ・ソーヴィニヨンのブレンド)
ヨード香。ふくよかで粉っぽいタンニンと酸味。軽やかで上品。凝縮感に欠ける。

Marco Diguliop
2001年カベルネ・ソーヴィニヨン
スモーキー。ダークフルーツの深みのある香り。口に含むと軽やか。ベリー、フルーツの甘味の長いフィニッシュ。この地区としては珍しく、ライプタイプ。でも$75。